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F1は速さを競うだけではない?マシンの「色」で美しさも競う!?

オートックワン 9/12(月) 16:48配信

同じようなカラーリングでも、その艶の差で如実に違いが

F1GPはヨーロッパラウンドが終了、残り7戦のアウェイの終盤戦に入った。インディカーも、ロードコース最速のワトキンスグレンでのスペクタクルな戦いを終えて、残り1戦となった。

モータースポーツは美しさが強さのキモ?

日本のスーパーフォーミュラも、いよいよ終盤戦。来シーズンのマクラーレン・ホンダのドライバーに決定したストフェル・ヴァンドーンの活躍や、遅れてやってきた逸材、関口雄飛の初優勝で残り2戦の展開が楽しみになっている。

ところで、F1やインディカー、そしてスーパーフォーミュラを比べてみると、同じフォーミュラカーだがスーパーフォーミュラが見劣りしてしまう。バトルの内容はF1やインディカーに匹敵する濃さがあるのだが、それが見えにくい。どうしてそうなるのだろうか。

もちろん、お金のかかり方からして違う、という見識は間違いではないが、そこには明確で分かり易い理由があった。最大の理由は『色』。マシンのカラーリングの違いがその大きな理由だった。

カラーリングデザインがもうひとつイケてない?確かにそれもあるが、それだけではない。簡単にいってしまえば“艶”の有無。

どういうことかといえば、F1やインディカーは、各チームが独自のペイントショップをガレージの中に持っていて、毎戦、リペイントしている。各サーキットに運び込まれるマシンのボディは、毎回新たに塗り直される。提供されている巨額のスポンサーフィーから、リペイントの予算をかける価値があるという考え方があるからだ。

対するスーパーフォーミュラは、カッティングシートでカラーリングを行なって、1年間使い回し。最近のカッティングシートは、ボディ曲面への追従性も素晴らしく、艶も悪くないのだが、艶のクォリティが実際のペイントには届かない。同じようなカラーリングでも、その艶の差で如実に違いが出てしまう。

とはいえ、カッティングシートにはメリットもある。まずは、費用。1年間使えるから、格段に割安になる。そして重量も魅力だ。2006年のトヨタF1で重量比較を行なったところ、ペイントによって塗料の重さで約4kgほどの重量増なのに対して、カッティングシートでは、1.5kgほどで済み、2.5Kgの差があったそうだ。

もちろん、レーシングカーは軽い方がいいに決まっているので、重量の点からはカッティングシートに軍配が上がる。しかし、見映えはどうしてもペイントには敵わない。スーパーフォーミュラが貧相に見えるのは、ここがポイント。

自動車レースの現場で“見映え”は非常に重要だ。F1チームやインディカーの美しさに対する考え方は、ピットにも現れている。その考え方とは“ピットはスポンサーのショールーム”というものだ。

セッティング作業や修復を行なうピットガレージは、チリひとつ落ちていないのは当たり前。ピットガレージ床面には絨毯が敷かれ、壁は美しいパーティションが囲まれる。マシンにはケミカルのワックス剤と磨きのためのウェスを持った専用のスタッフがいて、常にボディを磨いている。

最近では、スーパーフォーミュラもこうした見映えが進化してきた。もう一歩踏み込んで、マシンのカラーリングが美しく輝けば、人気が上がるはずだ。

20年ほど前、ニッサンGT-Rがル・マンに参戦していた時、『日本車はピットが汚い限り、ル・マンには勝てない』という原稿を書いたことがある。美しさと速さは密接な関係があるからだ。

美しいピットは、要は整理されている。メカニックがスパナをどこに置いたからわからなくなって探しているようでは、迅速な作業はできない。

そうした基本的な考えで、GT-Rの隣のポルシェのピットは、床に絨毯が敷かれて美しく整えられ、掃除機を持ったスタッフが常時床面を掃除していた。掃除機で吸われてしまうから、床にボルトを落したりしなくなるという効果もある。美しさは効率に直結し、だからポルシェは強かった。

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最終更新:9/12(月) 16:48

オートックワン

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