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ジュンスカ、デビュー30周年を目前に変わらぬ信念を見せつける/ライブレポート

MusicVoice 9/12(月) 11:08配信

 来年でデビュー30周年を迎えるロックバンド、JUN SKY WALKER(S)が9月7日に、ニューアルバム『FANFARE』(ファンファーレ)をリリース。同日、東京・タワーレコード渋谷店・B1F CUTUP STUDIOで、リリース記念インストアライブを開催した。

【写真】ライブ後の記念撮影に臨むメンバー

 JUN SKY WALKER(S)は、宮田和弥(Vocal)、森純太(Guitar)、寺岡呼人(Bass)、小林雅之(Drums)の4人からなるロックバンド。1988年5月にミニアルバム『全部このままで』でメジャーデビュー。1997年に一度解散するも2007年に再結成。以降も本作を合わせ4枚のアルバムをリリースするなど、いまもなお活発な活動を続けている。アルバムのタイトル『FANFARE』は、そんな彼らの活動において区切りの時を迎えるに当たり、さらに続いていくバンド人生の幕開けを高らかに宣言しているようでもある。

 この日彼らの登場を飾ったSEも、マーチのリズムに乗ったファンファーレだった。やがてその旋律に刺々しいギターが絡むと、そのハーモニーはまるで、甲子園のアルプススタンドを彩るコンバットマーチのような様相を呈し、リズムに合わせてフロアの観衆は「オー!オー!」と叫び、ステージに現れた彼らを鼓舞していた。そして、宮田の「渋谷ァッ!」という鶴の一声のような叫びがバンドのプレーを呼び起こし、リズムを8ビートに急転回、オープニングナンバー「ファンファーレ」でステージはスタートした。

 疾走するビート。観衆の誰もが皆「これを待っていた!」とばかりに目を輝かせ、ステージに視線を注ぐ。決して30年を経て深みを増した、そんなサウンドではない。むしろ、そのビートから込み上げてくる彼らのサウンドは、30年という時間の長さを感じさせない、瑞々しいものだ。その音こそが、彼らの存在する証(あかし)。整然とした音ではないが、聴いているとじっとしていられなくなるような、ワクワクするような音。その先で「さあ、行くぜ!」とばかり皆を導く宮田の歌。そこにはねじ曲げることなど出来ない、彼らの信念のようなものすら垣間見られた。

 この日のステージでは、ニューアルバムの収録曲「裸の太陽」「バイバイ」「マリーゴールド」「スターマン」の間に、1997年に彼らが一度解散を迎える前にリリースしたアルバム『EXIT』の収録曲「It’s Alright!」のバラードバージョン「It’s Alright!~バラード」を披露した。けだるいビートを黙々と刻みつづける森、寺岡、小林に支えられ、宮田は情感も豊かに歌を歌い上げる。彼らは、来年30周年を迎えるに当たり、ワンマンのライブ活動を休止し、さらに思いを込めた新作を制作するために時間を割いていくという。この「It's Alright!~バラード」は、記念すべき時を迎えるに当たり、これまでの道のりに区切りをつける意味でも、この日「歌われるべき」曲であったのかもしれない。

 あっという間の1時間、ステージはいよいよクライマックスを迎えた。「It’s Alright!~バラード」とは対照的ともいえる、2007年の再結成翌年にリリースしたシングルナンバー「青春」に続き、ラストナンバーは彼らの記念すべき1stアルバム『全部このままで』に収録されたリード曲「全部このままで」。文字通り彼らの原点となる曲であり、若々しさすら感じられる、刺々しくもワクワクして来るような高揚感は、きっと彼らがこのナンバーをリリースした当時の「全部このまま」なのではないだろうか。

 「渋谷ァッ! サンキュー!」。この日訪れた観衆に、何度もそう叫んでいた宮田。そして彼らがステージを降りても、名残惜しそうにずっと拍手、手拍子を続けていた観衆。彼らが見せるステージでの存在感は、未だ色あせることはない。間もなくアルバムのリリーツアー、そして10月には、彼らのツアーではある意味、儀式ともいえる東京・日比谷野外大音楽堂のステージが待っている。

 この日彼らが披露したナンバーは、新たなアプローチをおこないながらも、彼らが築いてきたJUN SKY WALKER(S)の信念から、ブレることのない覇気とポジティブな空気があふれるものだった。そして、来たる30周年を通過していくに当たり、彼らはどんな新しい道に進んでいくだろうか。変わらず熱い視線を、彼らに向けていきたい。(取材・桂 伸也)

■セットリスト

01. ファンファーレ
02. 裸の太陽
03. バイバイ
04. It's Alright!~バラード
05. マリーゴールド
06. スターマン
07. 青春
08. 全部このままで

最終更新:9/12(月) 11:08

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