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スペースX vs 日の丸ロケット ~ファルコン9炎上、ロケットビジネスの行方(前編)~

sorae.jp 9/12(月) 17:39配信

進撃のスペースX、商業打ち上げに黄色信号

スペースXのファルコン9ロケットが爆発、炎上した。前回のコラムでも解説した通り、ファルコン9ロケットの打ち上げは遅れが続いており、今後の打ち上げ予定がさらに遅れることは避けられない。打ち上げを待つ衛星運用企業は、ビジネスの根幹を揺さぶられている。

スペースXは2018年末までの2年半に、48機の打ち上げを予定している。仮に打ち上げ再開が年明けと考えると、2017年、2018年の2年間は年20機以上のペースで打ち上げなければならない。2015年は7機を打ち上げて6機成功、2016年は9機目が爆発したことを考えると、スペースXの計画を素直に信用するのは難しい。もし年10機ペースの打ち上げとなったら、48機目の打ち上げは2021年になってしまうし、2019年以降に計画されている打ち上げはもっと後になってしまう。

1年で10機打ち上げたことがないのに、2年で40機?

しかも、ファルコン9の打ち上げの中にはNASAから受注した、ドラゴン宇宙船の打ち上げが、2018年までに13機含まれている。国際宇宙ステーションへの食糧や物資の輸送を滞らせるわけにはいかないから、こちらが優先されるだろう。さらに、空軍のGPS衛星や国家偵察局の偵察衛星の打ち上げ予定もある。いったい何機のファルコン9を、商業衛星打ち上げに割くことができるのか。

こうなると、ファルコン9の打ち上げを諦め、別のロケットへ乗り換えようという企業が出てきてもおかしくない。いくら格安と言っても、何年も待たされては衛星ビジネスが破綻してしまうからだ。実際、今回のロケットごと衛星を失ってしまったイスラエルのスペースコム社は経営危機に直面している。

いつまでも空港の出発ロビーで「遅れ」の表示を眺め続けている衛星たちは、そろそろ他の航空会社のカウンターが気になりだしているはずだ。しかし、飛行機と違ってロケットは、客が予約してからフライトを準備する。今から隣のカウンターに駆け込んだら、どれくらい先の便で飛べるのだろうか。運賃はいくら取られるだろうか。

2010年代後半の宇宙ロケット打ち上げは、混とんとした状況になりつつある。

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最終更新:9/12(月) 17:39

sorae.jp

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