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ルネサス、3200億円で米同業を買収 技術・販路で補完

SankeiBiz 9月14日(水)8時15分配信

 半導体大手のルネサスエレクトロニクスは13日、同業の米インターシルを買収すると発表した。買収額は約32億米ドル(約3219億円)。省電力技術に強みを持つインターシルの買収で数年後に営業利益ベースで約170億円以上の相乗効果を創出する。各国の独禁法の審査を経て、2017年6月末までに完全子会社化を目指す。

 同日に都内で開いた会見で、呉文精社長兼最高経営責任者(CEO)は「(インターシルとは)製品や販路で補完性が高く、相乗効果を創出したい」と語った。今後は両社の顧客にそれぞれの製品を提案し、売上高と収益を拡大させる方針だ。

 インターシルは車載や産業機器、航空宇宙、パソコンなど幅広い分野に電圧の調整などに使われる「アナログ半導体」を供給しており、米国のIT企業や中国の電機メーカーなどと取引が多い。15年の売上高は約520億円。一方、電子機器の制御や記憶機能を担う「マイコン」が主力のルネサスは国内の自動車メーカーや欧州の電機メーカーとの取引実績が豊富だ。両社は製品や販路で重複分野が少ない。

 ルネサスは日立製作所と三菱電機の半導体部門が統合した旧ルネサステクノロジと旧NECエレクトロニクスが合併して10年に発足した。円高や東日本大震災の影響で経営危機に陥ったが、産業革新機構から金融支援を受け、リストラを断行し、現在は業績が安定している。

 ただ、海外では注力する車載向け半導体で大型再編が起き、ルネサスはシェア首位から陥落し、成長戦略が課題となっていた。ルネサスは11月に中期経営計画を発表する計画だが、インターシルの買収を弾みとして、さらなる成長を目指す。

最終更新:9月14日(水)8時15分

SankeiBiz