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【フィリピン】ホンダ二輪、イメージ構築にスポーツ車投入

NNA 9月13日(火)8時30分配信

 ホンダの二輪現地法人ホンダ・フィリピン(HPI)は11日、スポーツバイク「CBR150R」(排気量150cc)の新型投入を発表した。競合他社に比べ、出遅れていた若者と個人ユーザーの取り込みを強化する戦略の一環。旗艦車種として中間層の若者に訴求するブランドイメージの構築を担う。
 
 CBR150Rはインドネシアから完成車を輸入する。販売価格は15万~15万5,000ペソ(約32万4,000~33万5,000円)。ベースモデルの価格を旧モデルの16万5,000ペソから1万5,000ペソ引き下げ、若者が購入しやすいようにした。
 HPIは、スポーツバイクのラインアップを拡充している。新型投入は、昨年11月のアンダーボーン型「RS150R」、今年4月のネイキッド型「CB150R」に続き、3車種目となる。
 HPIの三原大樹社長はCBR150Rの発表会見で、フィリピンの二輪車市場は過去1年間の販売台数が100万台以上となり、インドやインドネシア、ベトナム、タイなどと同じ「100万台クラブ」に仲間入りしたと指摘。フィリピンの人たちのライフスタイルは変化しており、「スタイリッシュで高品質かつ手頃な価格のスポーツバイクを販売してほしい」という要望を多く受けていると説明し、CBR150Rが需要に合致するモデルであることを強調した。
 三原社長はNNAに対し、「CBR150Rの販売台数にはこだわっていない」と述べ、ブランドイメージを変える役割に期待を示した。「当社はこれまでトライシクル(三輪タクシー)用とカブタイプを中心に販売を伸ばしてきたが、若者と個人ユーザーの取り込みでは、他社に比べ若干出遅れた」と述べ、「スポーツバイクのラインアップを充実させ、街中で見かけるホンダ車のイメージを変えることで、若者の足をディーラーに向け、市場が急拡大するオートマチック(AT)車の販売拡大につなげていく」との考えを示した。
 国内約480カ所に展開する3S(販売・サービス・部品交換)ディーラーについては、マニラ首都圏や地方の中心都市を中心に、これまでの月収1万5,000ペソ以上の所得階層C・D層向けをメーンターゲットにした「入りやすい」雰囲気の内外装から、中間層以上のB層向けの店構えにアップグレードしていくことも明らかにした。
 
 ■現地生産の拡大も視野
 
 HPIの工場の年産能力は50万台。現在はビジネスモデルやカブタイプを9車種生産する。HPIの今年1~8月の販売台数は、前年同期比41%増の31万4,262台。通年では前年の37万2,584台を大幅に超える見込み。輸入車が販売台数の1割ほどを占めるとはいえ、近い将来に現地生産車が不足する事態もあり得る。
 ホンダ二輪事業本部営業部の三石晋部長は、「基本的にホンダは需要のある所で生産するが、それに加えて、競争力のある所で生産したモデルを各国に輸出する『グローバル・リソース』も活用している」と説明。フィリピン市場で販売するスポーツバイクやAT車については、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内で完成車の輸入関税がゼロであることを利用し、これまで通りインドネシアやタイから輸入して販売する考えを示した。
 HPIの三原社長は、「このところフィリピンではAT車を中心に市場が急成長している。需要に合わせた生産調整や在庫管理が可能で、為替リスクを受けない現地生産のメリットはある」と話し、既存工場の生産拡大に意欲を示した。

最終更新:9月13日(火)15時15分

NNA