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食事とゲキで選手結束 カープ菊池涼介が語る「新井さん会」

日刊ゲンダイDIGITAL 9月13日(火)9時26分配信

 10日に25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島。昨季.246でリーグ5位だったチーム打率は.275と飛躍的に上昇。本塁打数、得点も2位以下を大きく引き離してリーグトップである。昨季とほとんど顔ぶれは変わらないのになぜか。人間離れした二塁の守備力で再三投手陣を助け、2番打者としては打率.324でリーグトップの172安打(11日現在)。勝負強い打撃でもチームを引っ張ったMVP候補、菊池涼介(26)を直撃した。

■緒方監督の変心

 今季は就任2年目の緒方孝市監督(47)の采配に変化が見られたという。昨季、2番の菊池には犠打のサインが多かった。その数はリーグトップの49。今季もここまでトップだが、23とその数は半減している。菊池がこう言う。

「かなり減りましたね。開幕してから監督に『今年はバントを少なくして攻撃的にいくぞ!』と言われたんです。バントが逃げとは思わないけど、今年は攻めたい、という方針を明かされました」

 2014年はリーグ2位の打率・325の活躍ながら、昨季(15年)は.254と落ち込んだ。

「昨年は期待される中で悔しい思いをしました。攻撃的にいくぞ、っていう言葉は監督の期待を感じたし、意気にも感じました。でも、正直なところ、厳しくなるなと。責任重大だなと。凄いプレッシャーでした。無死一塁で『打て』っていわれても、右打ちや進塁打、あわよくばヒットが求められる。キャンプで徹底して練習しましたけど、我慢しないといけないこともあるし、いろんなことを考えました。チームのためにという打撃ですね。難しい2番打者でした」

 野手陣は新井貴浩(39)を中心にまとまったという。

「遠征先で新井さんに『明日空いてる?』みたいな感じでよく食事に誘ってもらいました。(遊撃の田中)広輔とか、一軍にいれば磯村とかも一緒に何人かです。いつも新井さんには『カープはオレらのチームじゃない。おまえらがチームを引っ張っていけ!』と言われていました」

 通称「新井さん会」は豪快だ。

「あとは『遠慮すんな』も新井さんの口癖。もう40歳だっていうのに、大食いで大酒飲みなんですよ。例えば焼き肉に行ってボクが『もう食えないっす』って言ってもまだ頼む。テーブルを皿でいっぱいにする感じ。ボクはマイペースで、途中からウーロン茶にしてデザートを頼んで食べたりするんですけど、それでもまだ大量に肉を頼んで『食え食え』みたいな……。そういう時は、一緒に行っている磯村とかが腹がはちきれんばかりに食わされて……いや、食ってました。そういう席でも新井さんに毎回、『おまえらが引っ張れ』と言われるもんだから、洗脳じゃないけど、みんながチームを引っ張る意識を持ち始めたのは間違いありません」

■打撃コーチ3人制の成果

 82勝中、逆転勝ちは半数を超える42度。もちろんリーグ断トツである。チーム打率の飛躍的な向上を含め、その背景には今季から初めて導入された打撃コーチ3人制があるという。中心は石井コーチで、方針や練習メニューの作成を担当。東出コーチと、迎コーチ補佐は早出や居残り練習にも付き合う。1人が相手投手の配球等を分析。これは東出コーチ、迎補佐のどちらかが務めた。

「きめ細かくなりましたね。試合後すぐに『何打席目の初球は甘かった?』とか『ボール球だった?』とか、確認して消化するようになりました。10日の試合も0-2から今年のウチらしく逆転して勝てたのはうれしかった。今年はマエケンさんが抜けたから負けたと言われるのは悔しいじゃないですか。新井さんじゃないけど、みんながやらなきゃいけないと自覚を持った結果、優勝できて今はホッとしています」

最終更新:9月13日(火)9時26分

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