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稀勢の里に続き鶴竜撃破 “台風の目”隠岐の海の強みと弱み

日刊ゲンダイDIGITAL 9月13日(火)11時57分配信

「いい意味で力が抜けてるのかも。勝っていますからね。……でも結びっていいですね。懸賞何本? 32本? 96万円! 凄いっすね。貯金しよ(笑い)」

 支度部屋で笑いが止まらないといった様子だったのが、平幕の隠岐の海(31)だ。初日に大関稀勢の里を破って綱とりの夢を砕くと、2日目は結びの一番で横綱鶴竜を撃破。土俵際に追い詰められながら、逆転の小手投げで横綱の体をひっくり返した。

 四股名の通り、島根県の隠岐の島出身。高校卒業後に航海士の夢を断念し、八角部屋に入門した。191センチ、162キロの巨体ながら柔軟な肉体を持ち、土俵際に強い。最高位は関脇。大型力士として期待が高かったが、ネックは性格だ。

「のんびり屋というか、ガツガツしていない。よく言えばマイペースですが、なにせ自称『稽古嫌い』。稽古をしないわけじゃないが、自分を追い込むような猛稽古というのは見たことがない。もともと身体能力は高いだけに、師匠の八角理事長(元横綱北勝海)も頭を痛めているそうです」(相撲記者)

 八角理事長の師匠で、現在も部屋に顔を出している北の富士(元横綱)も、稀勢の里を破った初日の解説で「いいんですよ彼は。あの位置(番付)で横綱大関を倒して相撲を盛り上げれば。私はもう(これ以上の昇進を)諦めた」と、サジを投げていた。

 初日は日刊ゲンダイ掲載の「稀勢の里は対戦成績が16勝2敗の隠岐の海をカモにしている」という記事を読み発奮。もっとも「カモ」のたとえを知らなかったらしく、「ネットで調べて意味を知った」(隠岐の海)と語っていた。

 横綱や大関昇進を期待するのは酷だろうが、土俵に波乱を起こす力士として目が離せない。

最終更新:9月13日(火)11時57分

日刊ゲンダイDIGITAL