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音楽で地域に輪 業界には光を IZENE、レッスンや病院コンサート開催

SankeiBiz 9月14日(水)8時15分配信

 音楽環境を取り巻く環境は厳しい。CDの売れ行きは鈍く、音楽を制作する現場にお金が行き渡らなくなっているからだ。結果として音楽家を目指す若者が減少。音楽の質が低下するという負のスパイラルが深刻化する恐れが顕在化している。こうした状況の改善を目的として、大手エンターテインメント企業で総合サウンドプロデュースに携わってきた経験を持つ倉持武志さん(35)が起業、今年4月にIZENE(アイゼン)を立ち上げた。

 社名はハンガリー語の「音楽」や「ベンゼン環」などに由来しており、「アイデアであらゆる文化と音楽の化学反応を起こす」といった意味を込めている。ミッションは「音楽の力で心豊かな社会づくりに貢献すること」だ。

 主力事業の一つが、本社と新浦安(千葉県)、市ヶ谷(東京都)で会社の設立前から展開している「オトノアジト」。ピアノをはじめ、さまざまな楽器を習うことができるが、機能はそれだけではない。「いろいろなことを学べる秘密基地」(倉持社長)的な役割を果たしており、英語を音楽で学ぶなど音楽を中心とした多彩なカリキュラムによって構成されている。

 最大の目的が、地域と密着した活動の展開によって地域を元気にすること。その一環として、生徒による合唱団を結成し高齢者施設で演奏を行うなどの音楽福祉事業を検討している。

 オトノアジトには、口コミ効果によって子供を中心に、1店舗当たり年間100人を超える入会者が集まるという。既存の3店舗に加え志木(埼玉県)での展開を検討しているが、FC(フランチャイズチェーン)方式ではなく、あくまで直営にこだわる方針だ。

 病院でのロビーコンサートや親子カフェでのランチコンサートなどを行うのが、「One day One Music」事業。主役は同社の音楽の先生で、生徒が集まる仕掛けを行うことによって音楽の仕事が増えるような流れを作っていく。倉持社長自身、ベネッセコーポレーションによる「しまじろうコンサート」の音楽を手掛けている。

 こうした主力事業に加え音楽大学に通う優秀な学生が、多様なプロジェクトに参画することによって、音楽の世界で本格的に活躍できるような仕組みを導入する計画だ。

最終更新:9月14日(水)8時15分

SankeiBiz