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EU向け木材輸出の競争力向上 インドネシア初認証 違法伐採で対策

SankeiBiz 9月14日(水)8時15分配信

 インドネシアは、欧州連合(EU)が策定した「森林法施行・ガバナンスおよび貿易」(FLEGT)行動計画に基づく認証を取得し、同行動計画における初の認証木材調達国となった。インドネシア政府によると、今年11月中にも検査を簡略化した新しい輸入方式が同国産の木材・木製品に適用される見通しだ。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 FLEGT行動計画は、違法伐採防止を目的に木材・木製品の生産国と協調して合法製品の貿易推進を図る。インドネシアは、2013年にEUとの自主的2者合意(VPA)に署名、違法伐採対策を強化するとともにEUの支援も受けつつ認証取得に向けた取り組みを進めてきた。

 15年にはインドネシア政府が国内に独自の認証制度である木材合法性認証(SVLK)を導入。EUもインドネシアの森林行政や林業に関わる1万5000人の公務員や民間人などに研修を実施するといった支援を行った結果、今年8月に欧州議会で認証が可決された。

 FLEGT認証製品は、違法伐採の木材・木製品の域内流通防止を図るEU木材規制の要件を満たしたと見なされるため、インドネシア産の木材・木製品はEUの従来の貿易規制に基づく検査を免除されることになり、コストの軽減と時間の短縮につながる。

 インドネシアからEUへの木材・木製品輸出額は、11年に10億2000万ドル(現レートで約1035億円)を記録したあと、12~15年は9億ドル台で推移した。今年はSVLKの導入で11億ドルに増加するとの予想もあるが、認証取得で来年以降の輸出増にも期待が高まっている。

 インドネシアの環境・林業省幹部は「政府の違法伐採対策が認められた」と胸を張る。EU市場への輸出で後れを取っていたアフリカや中南米諸国、東南アジア諸国連合(ASEAN)のマレーシアやベトナム、ミャンマーなどに追いつくきっかけとなるとの考えだ。

 また同幹部は、FLEGTの認証がEUにとどまらず、他の市場にも影響力があると強調。違法伐採製品の国内流通を禁じているオーストラリアなど、世界市場での競争力も高まるとの認識を示した。

 一方、FLEGTの認証はアフリカのカメルーンやガーナ、アジアのマレーシアやベトナムも取得を目指している。

 インドネシアが初の認証国の立場を生かしてEUへの輸出で優位を確保できるか。持続可能な林業の確立の問題とともに、政府の継続的な取り組みが必要といえそうだ。(シンガポール支局)

最終更新:9月14日(水)8時15分

SankeiBiz