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iPhone 7で話題の電子マネー、現金よりも安全な理由

ITmedia エンタープライズ 9/13(火) 14:44配信

 新しいiPhoneが発表されました。個人的には、とうとう日本でも「Apple Pay」がスタートすることになったのが楽しみです。Apple PayはiPhoneを使った決済サービス。電子マネー用カードやクレジットカードの代わりに、iPhoneでタッチするだけで支払いができます。

【画像】JR東日本も「Apple Payは安全」と言っている

 非iPhone派なら、「既に10年以上前にガラケーで実現されていたよ!」といいたくなるでしょうし、そもそも、最近ではクレジットカードや電子マネーが使えない場所も減っているので、“今さら感”がある人もいるかもしれません。

 でも、“サインレスなうえに暗証番号入力すら不要”という便利さはやはり大きな魅力で、私もこれまでカード型の電子マネーを使ってきました。

 実質、「日本の国民的スマホ」ともいえるiPhoneが本格対応することで、電子マネーの普及が急拡大すると予想されるわけですが、そこにはどんなメリットがあり、リスクがあるのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

●電子マネーはむしろ「安全」?

 まず、真っ先に気になるのは、お金が「目に見えない」ことによる不安かもしれません。しかし、私が電子マネーを使うのはむしろ「安全」だから。カード型電子マネーよりも、おサイフケータイやApple Payのように、スマートフォンと連携している方がさらに安全になると思っています。それは、スマートフォン自体が「遠隔ロック」に対応しているからです。

 今回のApple Pay日本対応では、JR東日本が提供する「Suica」に対応するのが大きなニュースでした。チャージした電子マネーはきっぷや定期券だけでなく、キオスクをはじめとする多くのSuica対応店舗で利用できます。

 紛失時の対応も、カードに比べて安心感が増しています。Suicaの場合、これまではカードに名前や連絡先が入力済みの「記名型Suica」のみ、紛失時の残高補償がありましたが、Apple Pay版Suicaはクラウドと連携することで、無記名式のSuicaでも残高が補償されます。また、iPhoneを落としたり盗まれたりした場合でも、遠隔ロックや遠隔消去をすれば残高を使われずに済むでしょう。

 財布を落としてしまうと、現金はどのように使われたか分かりませんし、財布の現金は遠隔ロックで使われないようにすることはできません。クレジットカードや電子マネーであれば、落としたあとに不正利用を防ぐ手段が用意されています。むしろ、現金よりも安心なので、できれば私も小銭以外は全部電子マネーにしたいくらいです。

●リアルタイムでお金の流れが分かる

 そして。もう1つ電子マネーの便利なところは、利用状況を可視化でき、それを「IT連携」できることだと思っています。

 このコラムでも「モバイルSuicaで交通費精算を簡単にできる」ことを取り上げました。日々の出費を電子マネーで取引できれば、その記録を収集し、自動で家計簿を作ることすらできるようになるはずです。多くのクラウド家計簿サービスは電子マネーの記録を収集したり、クレジットカードの履歴を処理できるので、もはや何もしなくても出費管理ができるようになるのです。

 「クレジットカードや電子マネーは、財布の現金が減らないのでいくら使ってるか分からない」という不安を持っているなら、このような家計簿サービスと合わせて利用し、毎週、毎月その記録をチェックすることで出費を管理するといいでしょう。

 ただ、そこで気になるのが“家計簿サービスの安全性”です。出費の情報は個人情報の中でもかなり機微な、絶対に漏らされたくないもの。その上、お金に直結するものなので、ID/パスワードは厳重な管理が必要です。こうした情報を家計簿サービスに預けることについては、私もちょっと前まで疑問を感じていました。

 しかし、今では、履歴をチェックするために必要なサービス自体のID/パスワードのほかに、決済関連のパスワードを別途利用できる仕組みができつつあります。安全に使える環境が整ってきたことから、リスクよりも利便性の方が高いと判断した私は、クラウド会計ソフトにクレジットカード履歴や電子マネー履歴を連動させるようになり、日々、お金の動きを可視化できるようになりました。万一、不正利用された場合でも、電子マネーの利用通知がスマートフォンにプッシュ通知として届くので、簡単に気付くことができるので安心です。

●電子マネー化は「家計をIT化する」きっかけになるか

 こうした利点は、スマートフォン以前におサイフケータイを利用していた人にとっては、もはや当たり前のことかもしれません。ITmediaでも、「おサイフケータイの便利さからiPhoneをやめた」という記事が大きな話題になったことを思い出します。

 そのiPhoneも今や、日本の電子マネーに対応しました。これまで、「面倒だから家計簿をつけるのはムリ」と思っていた人も、ITの進化で簡単にできるようになるかもしれません。

 iPhone 7の新機能は、日本の家計を変えるかもしれないと思っており、それを確認するためにも、今回はiPhoneを買い換えたいところ。もちろん、わが家の財務大臣に対する「言い訳」ですけれども。

最終更新:9/13(火) 16:22

ITmedia エンタープライズ

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