ここから本文です

米中枢同時テロ15年 進む再開発、跡地に新駅 傷痕深く健康被害7万人超

産経新聞 9月13日(火)7時55分配信

 【ニューヨーク=上塚真由】約3千人が犠牲となった2001年の米中枢同時テロ発生から15年となった11日、全米各地で追悼式典が行われた。ハイジャックされた旅客機2機が突入し、崩壊したニューヨークの世界貿易センター(WTC)ビル跡地周辺は再開発が進み、多くの市民らでにぎわいを取り戻している。一方、テロの影響による健康被害と認定された患者数は7万人を超え、いまなおテロの傷痕は米国民の心に重くのしかかっている。

 WTCの跡地には今年、巨大な恐竜の骨のような外観が特徴の新駅が完成した。地下鉄の11路線とニュージャージー州に向かう鉄道をまとめる計画で「新たな玄関口」となる。110店舗以上が入るショッピングモールも併設され、先月から一部が営業を始めた。

 全米一の高さを誇るワン・ワールド・トレードセンターの展望台や「9・11記念博物館」も好調で、年間1500万人の入場者数を見込む。犠牲者の名前が刻まれた慰霊場のプールがある以外は惨劇の痕跡はほとんどなく、周辺は希望や復興の象徴と化している。

 一方、約3千人の犠牲者の約4割は遺体が見つかっていない。救出作業に当たった消防隊員など多くの人が不調を訴えている。

 米疾病対策センターの統計によると、健康被害を訴えた人は6月末で約7万5千人。精神疾患を訴えたのは約1万2千人で、がんと診断された人は約5400人に上った。がん患者は14年1月の時点で約1800人だったが、急増した。

最終更新:9月13日(火)7時55分

産経新聞