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<台湾>中国人客減少で観光業者らデモ

毎日新聞 9月13日(火)22時23分配信

 【台北・鈴木玲子】中国と距離を置く台湾・民進党の蔡英文政権発足後に中国人観光客が減少し、台湾観光業界が打撃を受けている。12日には観光業者ら1万人以上が台北市内でデモを行い、総統府前で「仕事が必要だ」などと救済を訴えた。

 旅行会社や宿泊施設、観光バス、ガイドなど11団体がデモを実施した。台湾紙によると、観光業界のデモは史上初めて。

 対中融和路線を進めた国民党の馬英九前政権は2008年に中国人観光客受け入れを解禁。急増を続け、昨年は約418万人に上り、海外からの観光客の約4割を占めた。観光地では中国人客増加を当て込んで、ホテルや土産物店など観光投資が進んだ。

 しかし、蔡政権発足後の中台関係の停滞に伴い、中国人客は減少。中国が迫る「一つの中国」原則の受け入れを蔡政権が避けていることに対する中国側の圧力が背景にあるとみられている。

 8月の中国人客数は前年同期比で4割減。蔡政権は、今年は前年比で約65万人減り、観光収入が360億台湾ドル(約1170億円)減ると予測する。苦境を訴える観光業者に対し、政府は300億台湾ドル(約975億円)の低利融資や東南アジアなど中国以外からの観光客誘致促進といった対応策を示したが、業者は「観光客が増えなければ、借金が増すだけで、解決にならない」などと訴えた。

最終更新:9月13日(火)22時41分

毎日新聞