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従業員を請負偽装契約 源泉所得税、消費税逃れ 大阪・業務請負会社

産経新聞 9月13日(火)8時36分配信

 大手メーカーの工場に従業員を派遣し、工程管理などを請け負う人材会社「紀和」(大阪市西区)が、実質的には労働者であるにもかかわらず、従業員を「個人事業主」とみなし、さらに業務を請け負わせる形を取ることで、源泉所得税や消費税の納付を免れたとして、大阪国税局から所得隠しを指摘されたことが12日、わかった。両税の追徴税額は重加算税や無申告加算税を含め計1億数千万円で、同社は修正申告し納付した。

 同社は平成3年設立。従業員は約150人で、大手鉄鋼メーカーの工場を中心に安全パトロールなどの業務請負を行っている。作業現場での安全衛生管理ノウハウには定評があるという。ホームページによると売上高は約7億円。

 関係者によると、同社はメーカーから請け負った業務を、従業員一人一人に、さらに請け負わせる形を取ることで、従業員に支払う対価を賃金(給与所得)ではなく、所得税の源泉徴収義務を負わない外注費(事業所得)として処理。源泉所得税を計上していなかった。

 さらに、消費税が賃金にはかからない半面、外注費にはかかることから、支払った対価を、課税売り上げから控除される課税仕入れに含めていた。

 これに対し国税局は、社会保険料を労使折半で負担するなど実質的に雇用関係にあるにもかかわらず、請負の書類を一方的に作成して給与所得を事業所得に仮装したと認定し、源泉所得税の納付漏れを指摘。

 国に納付すべき消費税額を本来の金額よりも意図的に少なくした経理処理を隠(いん)蔽(ぺい)行為と認定した。

 追徴税額は5年間で源泉所得税が重加算税を含め数千万円、消費税は重加算税と無申告加算税を含め1億円前後。同社は源泉所得税は自主納付し、消費税は修正申告したという。

 担当者は取材に「昔の慣習が続いていたが、業容が拡大していく中で税務調査を受け、すべて見直した。調査後は襟を正し、きちんと納付している」と話した。

 税務上は、他人を代理として従事させることができない▽業務遂行において指揮・命令を受ける-などの場合には雇用契約と判定し、支払い対価は給与所得とみなす。

 一方、雇用関係がある労働者であれば、労働基準法で最低賃金や労働時間などについて保護を受けるため、運送業界などでは、残業時間の上限を超えて働かせる目的で、雇用を請負とみなすケースも相次いでいるという。

最終更新:9月13日(火)8時36分

産経新聞

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