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北海道の人気食材「ガサエビ」 実は新種だった!

北海道新聞 9月13日(火)7時30分配信

名前も「昇格」 大王鬼神エビと命名

 北海道の羅臼沖で水揚げされ、羅臼町民に「ガサエビ」として親しまれているエビが新種だったことが、福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」の松崎浩二主任らの調査で明らかになった。新種のエビは新たに「ダイオウキジンエビ(大王鬼神エビ)」と名付けられた。松崎さんは「新種は簡単に見つかるものではない。エビは羅臼の豊かな海を象徴しているようだ」と話している。

 羅臼の魚介類の調査を続けている松崎さんらは、2015年5月の調査で羅臼沖の水深700~千メートル地点でエビを採集。当初、羅臼沖や釧路沖に生息するオホーツクキジンエビやコウダカキジンエビとみられていたが、これまで発見されていた他種と異なり頭部にトゲがあり、新種と分かった。体長は25センチにもなり、属するエビジャコ科の中で世界最大だ。

 松崎さんらは調査内容をまとめた論文を、ニュージーランドの動物分類学の学術誌「Zootaxa(ズータクサ)」に投稿。9月8日に掲載され、新種として正式に公表された。現在はアクアマリンふくしまで2匹を展示。飼育の前例がないことから生存期間や生態は不明という。

濃厚な味 イベントでは炭焼きに

 ダイオウキジンエビはこれまで「ガサエビ」として町のイベントの際に炭火焼きなどで販売されてきた。濃厚な味が特徴で町民に親しまれてきた。

 羅臼沖では14年9月に松崎さんらが採取したエビも15年10月に新種「ラウスツノナガモエビ」と認定された。新種の発見が相次いでいることについて、松崎さんは「羅臼沖は研究船による調査が長年行われておらず、甲殻類は深海の岩礁にいるので発見されにくいのではないか。今後も新種が見つかる可能性は高い」と話している。(樋口雄大)

北海道新聞

最終更新:9月13日(火)9時7分

北海道新聞