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子煩悩な母なぜ凶行、浮かぶ背景 福岡4児遺体事件

西日本新聞 9月13日(火)11時9分配信

 福岡県須恵町の民家で子ども4人の遺体が見つかった事件で、県警は12日、長男ら3人に対する殺人容疑で母親の淵純子容疑者(41)を再逮捕した。周囲には子育て熱心な母親に映っていた淵容疑者が、なぜ凶行に及んだのか-。動機につながるいくつかの背景が浮かんでいる。

 再逮捕容疑は8月22日午前1時ごろ、自宅で小学5年の長男俊介君(10)、小学1年の次女美菜ちゃん(6)、三女美桜ちゃん(3)の首を接続ケーブルで絞めて殺害した疑い。同日、長女で双子の美唯ちゃん(6)を殺害した疑いで逮捕されていた。犯行後、淵容疑者は包丁で手首を切っており、県警は無理心中を図ろうとしたとみている。

 県警によると、淵容疑者は「大切な子どもを殺してしまい、かわいそうなことをした」と後悔する一方、動機については「日常生活の中で子どもに危害が及ぶという漠然とした不安感を持った」と供述。不可解な言動を繰り返し、捜査員と話がかみ合わない状態が続いているという。

■直前に予兆

 子どもたちに菓子や遊戯会の衣装を手作りするなど「完璧なお母さんにみえた」(近隣住民)という淵容疑者。虐待やネグレクトなどの情報も児童相談所に寄せられていなかった。

 ただ、予兆はあった。捜査関係者によると、アイドルグループのファンだった淵容疑者はネット上の書き込みをめぐってトラブルとなり、夫は「情緒不安定になっていた」と説明。事件直前の8月19、20日には「盗聴されている」「玄関の鍵が開けられている」などと、思い込みとみられる110番をしていた。

 育児に悩んでいたのでは、との証言もある。町教育委員会の関係者によると、長男は数年前から学校へ行くのを嫌がり、淵容疑者が車で送る姿がたびたび目撃されていた。今年に入り、長女も友人とのトラブルから登校を嫌がるようになり、「精神的に追い詰められたのかもしれない」と話す。県警は淵容疑者の精神鑑定も視野に、慎重に捜査を進めている。

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最終更新:9月13日(火)12時17分

西日本新聞