ここから本文です

普電工の明賀会長、需要は依然「夜明け前」

鉄鋼新聞 9/13(火) 6:00配信

 普通鋼電炉工業会(会長・明賀孝仁合同製鉄社長)は12日、会長・副会長会議を開催し、明賀会長が「(前回会合のあった)2カ月前に需要環境を“夜明け前“と表現したが、現状もほぼ同じ状態が続いている」と述べた。その背景について「杭打ちデータの改ざんや橋桁落下の事故などを受けた施工管理の見直しが、鋼材実需の出遅れ要因になっているのでは」と指摘。「足元の需要は“逃げ水“のようだが、年度の後半から、来年度にかけての需要回復は堅いだろう。引き続き足元の低水準の需要に見合った生産継続が非常に大切だ」と語った。

 7月の建築着工面積は全体で1107万平方メートルと前年同月比4・4%減だったが「直近3カ月の平均では1180万平方メートルと絶対値では高いレベルだ」とした。
 一方、居住用で木造が高水準だったことが着工統計を下支えたとの見方を示した上で「鋼材需要につながるS造やRC造の着工面積が6、7月に低下傾向なのは気掛かりだ」と述べた。
 非居住に関しては「倉庫の着工戸数は1200棟以上と高い水準が2カ月続いており、S造すべての需要が落ち込んでいるわけではない」などと言及した。
 居住用の着工面積も7月が709万平方メートルと「4月以降、堅調を維持している。木造のレベルが高いが、RC造も6カ月連続で2万戸超と高水準にあり、悲観はしていない」とした。
 一方で、首都圏のマンション契約率について「2カ月連続で70%割れなのは、今後の鋼材需要に影響しないか気掛かりだ」と警戒感を示した。
 中国ミルの過剰能力、過剰生産・輸出の問題については「中国政府自身が能力調整に動きだすように言っている。その効果に過度な期待はすべきでないが、中国製ビレットや鋼材の輸出については改善の方向を期待したい。我々の主原料である鉄スクラップの価格安定にとってもプラスになると考えている」と語った。
 さらに「鉄鋼貿易で保護主義の動きが強まっていることを懸念している」とコメント。電炉業界に関連するところでは、カナダ政府による鉄筋棒鋼のアンチ・ダンピング提訴の話があるとして「我々は中国の過剰輸出を批判しているが、その一方で自らが同じ事態を招かぬよう注視していく必要がある」と語った。

最終更新:9/13(火) 6:00

鉄鋼新聞