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ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎氏に聞く、「チャンプロード」休刊の理由

BuzzFeed Japan 9/13(火) 16:00配信

“ヤンキーのバイブル雑誌”と呼ばれる「チャンプロード」が、11月26日発売号をもって休刊する。1987年9月の創刊号から29年間、チャンプロードに連載している、青少年不良文化評論家の岩橋健一郎氏(49)が、BuzzFeed Newsの取材に対して同誌の休刊を明言した。【BuzzFeed Japan / 井指啓吾】

29年の歴史に幕、なぜ?

チャンプロードは、なぜ休刊することになったのか。

スマートフォンやタブレットの普及などにより、逆境に立たされている紙媒体。岩橋氏は、紙からネットへの移行が遅れたことを、一番の原因に挙げる。

「若い人たちの多くは、紙なんかどうでもいいと思っている。スマートフォンとタブレットがあるんだから」

一方で、コンテンツの甘さについても厳しく指摘する。

チャンプロードは2012年3月号で、誌面をリニューアルした。この時、編集方針が大きく変わった。

以前の編集方針では、中学生と高校生をターゲットに定め、軸をぶらさずにコンテンツを作っていた。しかし、新たな方針により、「年齢層を広げて反響のよかった企画を押し出し、広告主を持ち上げるようになった」。

具体的には、旧車會(暴走族OBが中心となり結成する、交通法規を守って集団走行する組織)の企画が増加。次第に、チャンプロードから中学生や高校生が離れていった。

「追っかけてしまっているんだよね、読者を。(チャンプロードの購読を)卒業する人を恐れちゃいけない。その分、新しい人が入ってくるんだから。方針が変わるまでは、そうやって雑誌を作っていた」

岩橋氏は、チャンプロードが「廃刊」でなく「休刊」になることを強調する。

「今後、まだどうなるかわからないが、一旦お休みして体制を立て直しながら、『年一』『臨時号』といった形で雑誌を出せればと思う」

読者である「ヤンキー」はどこにいった?

「誤解してもらいたくないのが、ヤンキーがいなくなったわけではないこと」

チャンプロード休刊の原因を尋ねたBuzzFeed Newsに対し、岩橋氏はこう答えた。

いまメディアに露出しているヤンキーといえば、“マイルドヤンキー”と呼ばれる人々だ。マイルドヤンキーは、時代が時代ならヤンキーになっていたと考えられる若者を指す。

具体的には、(1)悪そうなイメージのファッションを好む、(2)地元志向が強い、(3)ミニバンが好き、(4)車の外装よりも内装を改造したがる、(5)ショッピングモールに集まる、(6)タバコや酒、ギャンブルが好き--といった特徴がある。

岩橋氏は、このマイルドヤンキーという呼び名に対し、「そういう呼び方をしてはいけない」と真っ向から反論する。

なぜか。岩橋氏は語気を強め、熱くこう語った。

「チャンプロードで取材をした少年たちに、『岩橋さんはすごい。暴走族が1000台も走っていたんですよね』と言われる。でも、とんでもない。俺から言わせてみれば、今のヤンキーの方がすごい」

「今のヤンキーは、法律が整備されて、インターネットやSNSが普及した環境の中にいる。都市部に近いヤンキーは、昭和の文化を背負っている地方の典型的なヤンキーに対して、都市型ヤンキーとして街に溶け込んでいる。暴力団員が見た目で判断できないのと同じだ」

「俺の時代は、法律も緩かった。表で人を引っ叩いても捕まらないし、何をやっても許された。その時代に群れをなすことは、誰にでもできた。その点で言えば、俺たちの方がマイルドだった」

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最終更新:9/13(火) 17:56

BuzzFeed Japan

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