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日本製紙、酸素・香り通さないバリアー性紙製包材の量産加工技術を確立

日刊工業新聞電子版 9/13(火) 14:20配信

水系塗工で環境負荷低減

 日本製紙は水系塗工により酸素や香りを通さないバリアー性を付与する紙製包材「シールドプラス」の量産加工技術を確立した。原紙に特殊顔料と水溶性樹脂を混ぜた塗工液をコーティングすることで空隙(くうげき)を埋め、バリアー性を持たせる。化石資源由来のバリアーフィルムの機能を代替し、各種パッケージの環境負荷を低減する。10月4日から東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる東京国際包装展「TOKYO PACK 2016」に出展し、サンプル供給を始める。

 シールドプラスは印刷用塗工紙の製造技術を応用し、加工にも抄紙機に取り付けられている既存の塗工設備(コーターヘッド)が使える。パッケージの包材は用途により、アルミ箔や各種フィルムを多層構造にしてバリアー性を確保しており、紙自体にバリアー性を付加することで構造を簡素化できる。

 顧客の環境負荷低減ニーズの高まりに応えるとともに、紙製品の付加価値向上を狙った。コストについては「サンプル供給段階では同じ性能の既存品よりも割高になってしまうが、量産時には同等レベルに抑えられる」(内村元一企画本部パッケージング・コミュニケーションセンター技術調査役)としている。

 また、紙が基材(重量比50%以上)になると、容器包装リサイクル法に基づいて課金される重量当たりの再商品化委託単価がプラスチックよりも低くなる。各種加工食品メーカーのほかファストフード店(テークアウト用)、トイレタリー分野にも訴求していく。

最終更新:9/13(火) 14:20

日刊工業新聞電子版