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佐賀市のチャレンジショップ 夢の起業へ3人奮闘

佐賀新聞 9月13日(火)20時20分配信

 佐賀市が中心市街地の空き店舗対策で唐人1丁目に設けているチャレンジショップ「CAST(キャスト)」で、起業を目指す20、30代の男女3人が奮闘している。「好きなことを仕事にしたい」という共通の夢に向け、集客や売り上げ確保に苦心しながらも、少しずつ経営ノウハウを身に付けている。

 3人は、4月に出店したハープ教室の児島祐子さん(35)とエステティックサロンの嘉村明奈(はるな)さん(26)、8月末に水ギョーザ店を開いた佐賀大3年の範東洋彦さん(22)=いずれも佐賀市。

 「指導者の少ないハープなら、好きな音楽で食べていける」。大学までピアノを続けてきた児島さんは、音楽教室で働きながら福岡市のハープ奏者に師事。講師の資格取得を機に、一度は諦めかけた夢を追う決心をした。

 受講生は同世代の主婦ら13人。店舗前で演奏するなど、こつこつと呼び込みに努めた。売り上げは月10万円ほど。「給料も出ないけど、今は広く知ってもらう時期」と前を向く。

 CASTは原則1年間、約13平方メートルの区画を月4万円で利用できる。中小企業診断士から助言を受けられる利点もある。福岡市のサロンで習得した技術を生かし、独立を目指す嘉村さんは「経理や顧客管理の仕組みが学べ、とても助かる」と話す。

 店舗経営と学業の両立に挑む範さんは、会社経営の父の影響もあり、高校時代から起業すると決めていたという。父母ともに中国出身で、「日本と中国をつなぐ商売を」と母直伝の水ギョーザに着目。2年がかりで改良を重ね、地域イベントで1200個を売ったこともあるという。

 皮は手作りで、あんには佐賀のブランド豚を使用。昼食時にはサラリーマンで満席になるなど滑り出しは順調で、客の要望を受け、開店時にはなかった定食も早速、メニューに加えた。

 「お客の声こそが需要。どんどん吸収したい」と範さん。10月には夏休みが終わり忙しくなるが、「卒業と同時に自分の店を」と夢は大きく膨らむ。

■チャレンジショップ 佐賀市が2000年にスタートし、CASTで3カ所目。合わせて31店が出店し、うち25店が独立・開業した。中心市街地に開業する場合、店舗改装費の2分の1(上限200万円)の補助が受けられ、18店が利用している。

最終更新:9月13日(火)20時20分

佐賀新聞