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【オーストラリア】潜水艦発注に異議あり=全国紙に意見広告

NNA 9/14(水) 8:30配信

 オーストラリアの著名な実業家らが連名で、連邦政府がフランス政府系造船会社DCNSに潜水艦建造を発注したことを批判する全面意見広告を、10日付全国紙オーストラリアンに掲載した。DCNSが提案するバラクーダ級潜水艦で就役中のものは存在せず、新型の設計すら未完成とし、政治的な決断に税金が無駄遣いされると指摘している。現在の建造計画を阻止するのが狙いで、今後何十年におよぶ国防政策に対する国民の注意を喚起している。
 「潜水艦は大失敗?」と題した広告を掲載したのは、電気部品販売のジェイカーのオーナーであるギャリー・ジョンストン氏と、その友人で著名実業家のディック・スミス氏を筆頭に、そのほか著名なジャーナリストやIT企業の創業者ら数名。ウェブサイト(submarinesforaustralia.com.au)も立ち上げた。最近DCNSの潜水艦機密情報が漏えいしていた事件もあり、国内外でも話題を呼びそうだ。
 DCNSはオーストラリア向けに、原子力潜水艦「バラクーダ」にディーゼルエンジンを搭載する予定だが、広告では潜水艦建造史上、原潜にディーゼルエンジンを後付けした例はないと指摘。存在しない潜水艦をこれから何年もかけて設計した後、追加で2,800人程度の雇用創出を見込むアデレードでの建造に500億豪ドル(約3兆8,300億円)を投じることと、自動車業界支援のために補助金を充当して数万単位の労働者を救済することと、どちらが国益になるかは明白だと痛烈に批判した。
 また、受注要件通りディーゼルエンジンの潜水艦建造が必要なら、最新型の潜水艦を持つ日本かドイツを選定すればよかったとも指摘。政府が4月にDCNSへの発注を発表してからこれまでに、具体的な建造期間が明らかにされていないことにも警鐘を鳴らす。
 今後原潜が必要になる可能性が高いことも示唆し、アデレードでの建造にこだわらず最新技術を搭載した潜水艦を輸入する方が、確実で税金の無駄遣いも少ないと訴えている。

最終更新:9/14(水) 8:30

NNA