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高畑裕太はなぜ釈放された? 強姦事件の不起訴率が6割にもなる理由

夕刊フジ 9月14日(水)16時56分配信

 強姦致傷の疑いで逮捕されながら、無罪放免。俳優、高畑裕太(22)の不起訴に首をひねる人は少なくない。被害女性との示談が成立したことが大きいとみられるが、今回の事件を契機に強姦事件での起訴、不起訴の割合を調べてみると、驚かされる数字に直面する。何と容疑者の約6割が不起訴になっているのだ。法律の専門家もこの現実を憂慮している。

 逮捕後、警察の取り調べに対し「女性を見て欲求を抑えられなかった」と容疑を認めていた高畑だったが、検察の起訴の期限が間近に迫った9日、釈放された。

 高畑の母親で女優の淳子(61)は事件を受けた会見で「罪を犯した以上(刑に)服すべきだと思います」と話していたが、その実、示談に向けて血眼だったとみられる。

 逮捕されたものの不起訴で終わる-。強姦事件に限定すると、同様のケースは少なくない。

 法務省によると、2015年に検察が処理した強姦事件の総数は1021件。うち容疑者が起訴されたのは323件で、全体の3割超。対して、未成年が家庭裁判所に送致された例などをのぞく不起訴の数は639件で6割を超える。

 強姦罪での不起訴は、検察が「嫌疑不十分で罪に問えない」と判断する場合以外に、次のようなケースがあるという。星野法律事務所(東京都港区)の星野宏明弁護士は、「強姦罪は、親告罪で検察が加害者を起訴するには、被害者の告訴が必要だ。被害者が示談に応じて、加害者に処罰感情を持っていない場合は起訴されない」と解説する。

 一方で次のような問題もある。

 「加害者を告訴したくても、裁判で自分がされたことが公になることを恐れて諦めてしまう被害者がいるのも事実だ」(星野氏)

 高畑は有名人であり、裁判となれば大きく報じられるのは必至だ。被害者はこの点も考慮して、示談に応じた可能性も考えられる。

 こうしたことから現在、性犯罪の非親告化が議論されている。星野氏は「法廷でも、被害者の個人情報に配慮し、傍聴席から姿がみえないように遮へい板を用いたり、モニターを使用して証言してもらうような案が話し合わせている」と話す。

 被害女性が泣き寝入り-。そんなことが許されていいはずがない。

最終更新:9月14日(水)16時56分

夕刊フジ