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<WADA>露ハッカーがDB侵入 五輪検査結果など流出

毎日新聞 9月14日(水)10時57分配信

 【トロント田中義郎】世界反ドーピング機関(WADA)は13日、ロシアのハッカー集団が同機関のデータベースに不正アクセスして内部情報をインターネット上に流出させたと発表した。内部情報には、リオデジャネイロ五輪に出場した選手のドーピング検査の結果や医学情報などが含まれており、今後さらに情報が流出する可能性もある。

 欧米メディアによると、データにはリオ五輪体操女子で4個の金メダルを獲得したシモーン・バイルス(米国)や女子テニスのビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹(同)らのものがあるとされる。バイルスは、リオ五輪期間中に4度ドーピング検査を受け、興奮剤の一種であるメチルフェニデートに陽性反応を示した。この薬は注意欠陥多動性障害(ADHD)で処方され、バイルスは2012年9月から1年間、1日15ミリグラムの服用を国際体操連盟から許されたほか、別の薬物についても14年12月から4年間、服用できる特例措置を受けていたという。

 WADAは、不正アクセスしたのはハッカー集団「ファンシー・ベア」と指摘。ファンシー・ベアはネット上に「リオ五輪で米国の選手たちはいいプレーをしたが、公正ではなかった」と投稿した。

 バイルスはツイッターで「子どもの頃からルールに従って薬を飲んでいる。クリーンなスポーツを信じ、今後もフェアプレーを続ける」と反論した。

 WADAのニグリ事務総長は「WADAや世界の反ドーピング機関を弱体化しようと行われているサイバー攻撃を非難する」と声明を出した。

 ロシアは、WADAの第三者委員会が国ぐるみの組織的ドーピングを認定し、国際オリンピック委員会(IOC)に「リオ五輪でのロシアの全面排除」を勧告。結局、陸上選手の大半が参加できず、リオ・パラリンピックには選手団が参加できない事態となった。

最終更新:9月14日(水)12時37分

毎日新聞