ここから本文です

宇都宮で社会派作品上映 場面緘黙症、貧困…寄り添う教師描く

産経新聞 9月14日(水)7時55分配信

 ■「知ってもらいたい問題」県内団体が尽力

 場面緘黙症(かんもくしょう)や貧困の問題を取り上げた社会派の映画「校庭に東風(こち)吹いて」(製作・ゴーゴービジュアル企画)が宇都宮市江野町の映画館「ヒカリ座」で17日から上映される。シネマコンプレックス(複合映画館)では上映機会が少ない独立系プロダクションなどの作品上映に力を入れる県内団体が尽力。関係者は「この作品は多くの人に知ってもらいたい問題を取り上げている」と話す。

 場面緘黙症とは、家庭などでは話すことができるのに、学校や幼稚園など特定の場面で全く話せなくなる現象で、幼児期に発症するケースが多い。原作は柴垣文子さんの同名小説。場面緘黙症の女児、貧困から問題行動を起こす男児ら子供たちに寄り添い、困難に直面しても愛情を注ぐ教師を沢口靖子さんが演じる。

 県内上映に関わっているのは、メッセージ性の強い作品を中心に小作、良作の上映活動を展開する栃木県映画センター(日光市)。代表の高橋祐也さん(35)は「難しい問題を取り上げているが、説教臭くなく、教師役の沢口さんの演技が光る」とアピール。「こういう問題があることを知ることが、いじめをなくすことにもつながる」と話す。

 同センターは平成22年設立後、数十作品で団体向け上映会や市民向け観賞会を開いてきたが、映画館での上映は初めて。「シネマコンプレックス全盛の中、単館系作品が上映できるヒカリ座のような映画館があるのは貴重だ」と高橋さん。

 全国に先駆け、東京の映画館と同時の封切り上映。10月7日までの予定。問い合わせは同館(電)028・633・4445。

最終更新:9月14日(水)7時55分

産経新聞