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急速冷凍、おいしさそのまま 高糖度トウモロコシ輸出 長野

産経新聞 9月14日(水)7時55分配信

 農業生産法人「ファームかずと」(信濃町)は、自社栽培の高糖度のトウモロコシ「ゴールドラッシュ」を特殊技術で冷凍した「超冷凍フルーツコーン」を開発した。10月からシンガポール向けに輸出を始め、国内の百貨店の通販カタログを通じて売り出す。

 ゴールドラッシュは種皮が柔らかくフルーツのような甘みを持つトウモロコシとして知られ、最盛期には糖度がメロンの約17度を上回る20度超となる。市場価格は250円程度。一方でトウモロコシは足が早く、新鮮なまま味わえるのは収穫時期の7~9月と短かった。そこで同社は、海外に輸出したり国内で通年で供給したりすべく、鮮度を維持しつつ冷凍できる技術を活用した。

 同社は平成27年3月、急速冷凍のための加工場を約3500万円費やして建設した。25年に農林水産省の6次産業化事業計画の認定を受けており、半額を補助金でまかなった。

 これまでの冷凍技術は空気で冷やすものだった。新たにアルコール液を用いた液体急速冷凍技術によりマイナス30度で冷凍するまでの時間が従来の1時間半~2時間から20~30分に短縮できた。トウモロコシの実の中にできる氷の結晶の大きさをこれまでの5分の1程度に抑え、実の細胞を壊しにくくすることで新鮮な状態を維持した。保管期間は空気で冷凍させた場合、1週間程度だったが、液体急速冷凍技術を使えば約400日まで延ばせる。

 超冷凍フルーツコーンは10月21日からシンガポールのスーパーマーケット「明治屋」を皮切りに小売店の店頭に並ぶ予定だ。同社の統括責任者、多胡(たご)章弘さん(53)は「信濃町産のトウモロコシを世界に広げていきたい。アジアの他地域や中東圏への輸出も目指す」と意気込んでいる。

最終更新:9月14日(水)7時55分

産経新聞