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マニラ首都圏でコンドミニアムの引き渡しピークに 賃貸は低迷も

みんなの経済新聞ネットワーク 9月14日(水)18時15分配信

 高度成長期の建設ラッシュが続くマニラ首都圏でコンドミニアムと呼ばれる高級マンションの完成引き渡しがピークを迎えている。(マニラ経済新聞)

 東京都よりやや広い630万平方キロメートルの面積のマニラ首都圏には2300万人が暮らしているといわれる。地方からの出稼ぎ労働者も多く平日昼間の人口はさらに多い。

 安い労働力や高い英語力に目をつけた企業が近年フィリピンに大挙して進出してきており、経済の中心マカティ市や発展したボニファッシオ・グローバル・シティ(通称BGC)では富裕層や外国人が暮らすためのコンドミニアムの開発が急ピッチで行われている。

 都市部での平均的な給与は2万ペソ(約5万円)~4万ペソ(約10万円)程度。コンドミニアムの家賃は新築物件で30平方メートル弱のワンベッドルームやスタジオタイプと呼ばれるワンルームタイプの物件が2万5,000ペソ~4万ペソ程度で、一般労働者には高根の花となっている。

 一般労働者は片道1時間以上かけてマカティやBGCに通勤する。一方でコンドミニアムは供給過剰に陥っており、借り手のつかない高級コンドミニアムが新築のまま2~3年放置されていることもまれではなく、投資目的で購入したオーナーの投げ売りや低価格での賃貸など活況の建設状況とは裏腹に低調な運用状況が続いている。

 マカティ周辺の賃貸物件では人気エリアと不人気エリア色分けがはっきりし始めており、車でのアクセスがキーポイントとなっている。マカティビジネスエリアは「ビレッジ」という発想で都市計画がなされている。日本の団地に似た構造だが、ビレッジへ出入りできる道が限られておりラッシュアワーは極度の渋滞となる。

 夕方の帰宅ラッシュ時、ビジネスエリアの中心サルセドビレッジでは中心部からビレッジの出口まで30分以上かかることも多い。ビレッジ内は信号のない交差点がほとんどで車の流れは一方通行で制限され、全く車が動かないこともある。コンビニ程度しか買い物できる場所もなく、オフィスが閉まる土曜日曜は休日の東京のオフィス街同様、飲食店も営業はまばらとなる。

 同じマカティビジネスエリアでもグリーンベルトなどの大型ショッピングモールが集中するエリアは多方面からの車の乗り入れが可能で比較的主要道へアクセスしやすく、休日も営業するスーパーマーケットやホームセンターなどもあり居住者の人気となっている。

 賃貸価格の下落も続いており、特に需給のバランスが悪い単身者用のワンベッドルーム、スタジオタイプでは値下がり幅が大きい。4万ペソを超えて賃貸されていた物件が2万ペソ台で貸し出されるケースも増えてきており、人気のないエリアから人気エリアの新築物件への「大移動」も始まっている。この傾向には拍車がかかるともいわれている。

 人気エリアの新築物件を購入したリーさんは「過去に買った物件の運用実績が良かったので数年前に未完成物件の購入を決めたが、完成までの間に状況は大きく変わってしまい所有物件も長期間空室のままになっているものある。完成した物件はモールにも近く便利なので、ワンベッドルームだが5万ペソで貸し出せると想定していたが、隣の同じような新築物件の完成が迫っており3万ペソ台で貸し出す契約をした。2年借りてくれるというので安心した」と語る。

 マニラは熱帯性気候なので雨期には激しい雨が降り「バハ」と呼ばれる冠水が各地に発生する。マカティエリアでも50センチ以上冠水する場所もあり不人気エリアとなっており、売れ行きも賃貸状況も悪い。

 現地に長年住む日本人は「近年投資目的で不動産購入をする日本人が多いようだが、借り手がつかない物件は30平方メートル程度のコンドミニアムでも月1万円程度の管理費が必要となり、固定資産税もかかる」と状況を分析する。「移住するなら今の状況はチャンスとも言える」とも。

みんなの経済新聞ネットワーク

最終更新:9月14日(水)18時15分

みんなの経済新聞ネットワーク

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。