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渡辺謙主演「怒り」プレミア、綾野剛「映画を観て何年かぶりに愛おしい涙を流した」

映画ナタリー 9/14(水) 21:47配信

本日9月14日、「怒り」のジャパンプレミアイベントが東京・東京国際フォーラムにて開催され、渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡、監督の李相日が登壇した。

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本作は、吉田修一の同名小説を原作とした群像劇。千葉や東京、沖縄を舞台に、ある殺人事件の容疑者として浮上した3人の男たちと、彼らを取り巻く人々が信用と疑惑の間で揺れるさまを描き出す。

構想から3年を経て完成した本作。渡辺は「先日、トロント国際映画祭でようやく客観的に作品を観ることができました。皆さん、李相日は進化しました! こんなに優しい男になったのかと。それを包み隠さず作品に残そうとしています。自身の作品ながら泣いてしまいました」とコメント。森山は「登場人物に痛みや闇がある。オムニバスのような構成だけど、もうひとつ上のファンタジーを観ているような……。人の頭の中をのぞいているような印象です。よくわからないかもしれないけど(笑)」と、独特の表現で本作の感想を述べた。李は「ここにいる7人が、これまで見せることのなかった、演技を超えた“人間の性や様”を味わっていただきたい」と語った。

公開を目前に控えた気持ちを聞かれると、松山は「日本中の方、1億人に観てほしいです。この会場に5000人ほどいますよね。1人2000人に紹介していただければ……。公開まで残り少ないけどお願いします!」と語り、会場の笑いを誘う。役作りのために妻夫木と同棲生活をした後に撮影へ臨んだという綾野は「この映画は体温があって、何年かぶりに愛おしい涙を流しました」と発言。続けて「妻夫木さんとの生活も愛おしいものでした」と語るが、会場の薄い反応に「んっ?」と、隣の妻夫木と笑顔で顔を見合わせた。李組に初参加した広瀬は「人間の生々しいところから残酷な部分、愛おしいものなどたくさん詰まっています。なかなかできない経験をさせていただきました」と振り返った。

本作は妻夫木と綾野が登場する「東京編」から物語が始まる。妻夫木は「僕らが最初だからつまずいちゃ駄目だなと思っていた。僕も(綾野)剛がいたし、スタッフのおかげでいいスタートが切れたと思っています。本作は、生きてる中でなんとなくスルーしてしまうことを受け止める大切さを教えてくれました。大切な人と観に来てほしいし、観終わるとその人の大切さ、側にいることの本当の意味を感じると思います」と語った。

トロント国際映画祭に出品された本作。現地での観客の反応を聞かれた渡辺は「お客様のフォーカスがどんどんスクリーンに絞られていき、最後には呼吸が浅くなっていくのを、1つになっていくように感じました。そして包み込まれるような拍手をもらいました」とコメント。ともに出席した宮崎は「街を歩いていたら、多くの人に声を掛けてもらい、みんなが心待ちにしてくれていると肌で感じました。日本人じゃなくても、背景がわからなくても人を想う感情は変わらず伝わるんだなと思いました」と語った。

李も「最初は、こんなところで笑うんだという印象だった。でも終盤にかけて観客の頭が画面に対してまっすぐになっていくんですよ。タスマニアに、そんな動物がいますよね(笑)。あおいちゃんも言っていたように、伝わる感情は1つなんだなと感じました」と笑顔を見せる。

最後に、渡辺は「吉田さんが血まみれになって生み落とした原作です。李相日は日本映画界の宝だと思います。そして、坂本龍一さんが最高の音楽を提供してくれました。李相日は3年に一度しか撮れないんです、ほんと大変だから。オリンピックよりは短いからいいけど、その思いを僕らは受け止め、のたうちまわって作り上げました。ちょっと息苦しいかもしれないけど、必ず熱いものは残ります。ぜひ楽しんでください」とメッセージを残し、舞台挨拶を締めくくった。

「怒り」は9月17日より全国でロードショー。

※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記



(c)2016 映画「怒り」製作委員会

最終更新:9/15(木) 13:56

映画ナタリー