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<日銀>金利引き下げ検討へ 20日から「総括的な検証」

毎日新聞 9月14日(水)21時9分配信

 ◇金融政策決定会合で「まとめ」

 日銀は20、21日の金融政策決定会合で、異次元緩和の「総括的な検証」をまとめる。大量の国債購入やマイナス金利などの緩和策の効果はあったと評価したうえで、今後も2%の物価上昇目標の早期達成に向けてマイナス金利の深掘りを中心に追加緩和を模索する姿勢を示す方向。会合では、マイナス金利の副作用を抑制するために、国債の購入手法の見直しを議論する見通しだ。

 日銀が2013年4月に「異次元緩和」に踏み出してから、約3年半が経過。日銀はこの間、国債の買い入れ量を年50兆円から80兆円に増やしたり、マイナス金利を導入したりするなど強化したものの、今年7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)はマイナス0.5%と、2%の目標に遠く及ばない。このため、総括的な検証によって政策を総点検することにした。

 検証の主な柱は、2%の物価目標達成の阻害要因と、マイナス金利の効果と副作用。物価目標については、国債の大量購入によって金利を押し下げ、将来的に物価が上昇していくとの予想を高めるなどの効果があったものの、原油安の進行などで目標達成には予想以上の時間がかかっているとの認識で、会合に参加する政策委員はほぼ一致する見通し。

 そのうえで、2%目標を堅持。ただ、当初の「2年程度で達成」という約束については、すでに2年が経過していることから改めて、早期の目標達成を目指す姿勢を強調する。

 日銀が今年2月に導入したマイナス金利については、住宅ローンなどの金利が大幅に低下する効果があった一方で、金融機関からは「収益が悪化する」との反発の声が出ている。銀行などの資金調達の手段である預金金利はマイナスまで下げられない一方で、貸出金利が大幅に低下することで「利ざや」を稼ぐのが困難になっているためだ。黒田東彦総裁も5日の講演で、金融機関の収益悪化や保険や年金の資金運用難など、マイナス金利の副作用に留意する必要があることを認めた。

 しかし、黒田総裁は国債買い入れとマイナス金利の組み合わせが「極めて強力であることがはっきりした」と評価。総括的検証では、マイナス金利の深掘りは可能との意見で政策委員の意見はおおむね一致するとみられ、効果と副作用のバランスを考慮に入れながら、今後も必要に応じてマイナス金利を現行の0.1%からさらに引き下げることを検討する姿勢を打ち出す方向だ。実施時期についても慎重に判断する。

 一方で、副作用を抑制するために、短期金利に比べて長期金利を比較的高く保ち、銀行が収益を上げやすいように国債の購入方法を見直す案が出ている。現在は国債の満期までの期間が平均で「7~12年程度」になるよう国債を買い入れているが、償還までの期間が短い国債購入を増やし、長期の買い入れを減らすことなどを議論する。国債の購入額は維持する方針。

 ただ、長期金利が上昇すれば経済活動にマイナスになると受け止められる恐れもあることから、否定的な意見も出ており、会合では意見が割れる可能性もある。【安藤大介】

最終更新:9月15日(木)1時2分

毎日新聞

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