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<日銀>「市場との対話」焦点 「サプライズ」戦略、転換か

毎日新聞 9月14日(水)21時14分配信

 ◇20日からの金融政策決定会合で「総括的な検証」

 日銀が20、21日に開く金融政策決定会合では、「総括的な検証」を通じて、日銀が市場との対話をより重視する姿勢に転じるかどうかも焦点だ。従来の「サプライズ」戦略には市場から「分かりづらい」との批判がある。政策の狙いや方向性を丁寧に説明し、市場の理解を得ていく姿勢を示せるかが問われる。

 日銀は、黒田東彦総裁就任後の2013年4月に大規模な金融緩和(異次元緩和)を導入して以来、市場の予想を超えた緩和策を打ち出す「サプライズ」を連発。14年10月の追加緩和までは、決定会合の内容が伝わるたびに円安・株高が進み、市場も「黒田マジック」と歓迎した。

 だが、今年1月にマイナス金利政策の導入を決めた際には、円高・株安に歯止めをかけられなかったうえ、業績悪化につながる金融業界の反発を招き、利息収入が減る預金者の不安を引き起こした。3月の決定会合では、政府側から「マイナス金利政策について分かりやすく発信していただきたい」と注文が付いた。決定会合が近づくたび「次のサプライズ」を巡る思惑が交錯し、為替相場や株価が乱高下する構図も常態化。「サプライズ」の弊害が目立つようになっている。

 こうした中、日銀は「総括的な検証」を行う方針を7月の決定会合で打ち出して以降、黒田総裁や中曽宏副総裁らが講演などで「検証」の内容や今後の金融政策の大まかな方向性について言及を始めた。黒田総裁は今月5日の講演で、長期金利の大幅な低下が、保険や年金の運用利回り低下などを通じて「経済活動に悪影響を及ぼす可能性に留意する必要がある」と発言。市場では「日銀が長期金利が下がりすぎないよう配慮した政策運営をする」との見方が広がった。長期金利の代表的な指標である新発10年物国債の利回りは、7月に史上最低水準のマイナス0.3%を付けていたが、発言を受けてマイナス0.02%まで上昇した。長期金利の大幅な低下を懸念する日銀の意図を市場が織り込み始めた形といえる。

 東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「日銀が市場との対話重視にかじを切り始めたのなら歓迎すべきこと。ただ、(講演などでの)説明が今後のアクションと一致するかどうかは慎重に見ていく必要がある」と指摘している。【和田憲二、安藤大介】

最終更新:9月14日(水)23時51分

毎日新聞

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