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象印元副社長ら強殺 死刑の是非、踏み込まず 遺族「事件と無関係の議論でのらりくらり」と弁護側を批判

産経新聞 9月14日(水)14時51分配信

 西口宗宏被告は上下黒のスーツ姿で、車いすに乗り入廷。後藤真理子裁判長から体調を尋ねられたが、返答はなく、うつろな表情のままだった。約1時間にわたる判決理由の朗読の間も終始うつむき加減だったが、最後に「控訴を棄却する」と再び死刑が告げられると、裁判長を見上げ、大きく2度うなずいた。

 1審大阪地裁堺支部の裁判員裁判では「死刑制度の是非」が争点となった。弁護側は「絞首刑は首が切断される可能性もあり、残虐で違憲だ」と主張。死刑執行に立ち会った経験のある元刑務官らの証人尋問など、憲法論議が中心となる異例の経過をたどった。

 「事件とは関係ない議論をのらりくらりとして、何のための裁判か分からなかった」。殺害された田村武子さんの長男(46)は1審の審理をそう振り返った。結局、1審判決は死刑制度については最高裁判例で合憲と確定しているとして弁護側の主張を一蹴、極刑を選択した。

 弁護側は控訴審でも同様の主張を維持。大阪弁護士会が「絞首刑を考える」と題して製作したDVDや、1審で部分的に証拠採用が退けられた有識者の意見書などを取り調べるよう求めた。しかし、死刑制度に関する弁護側の証拠請求は高裁では相次いで退けられ、死刑の違憲性をめぐる議論が繰り広げられることはなかった。

 主任弁護人の小田幸児弁護士は控訴審判決前の取材に「『すでに判例が確立している』として、死刑制度の是非について検討しようともしない裁判所の姿勢は大変残念」と話した。一方、田村さんの長男は「被告には死刑を望む。裁判は最高裁まで行くだろうが、この気持ちは変わらない」と語った。

最終更新:9月14日(水)15時34分

産経新聞

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