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国内最古級の埋葬人骨 長野原・居家以岩陰遺跡で出土

上毛新聞 9月14日(水)6時0分配信

 縄文時代の居家以岩陰遺跡(いやいいわかげいせき、長野原町長野原)で昨年8月に出土した人骨が約8300年前のもので、埋葬されたものとしては国内最古級であることが13日、分かった。発掘調査している国学院大によると、多量の人骨が出土しており、さらに古いものが見つかる可能性がある。

◎国学院大チームが発見 約8300年前の暮らし解明に期待

 国内最古級とされる人骨は頭骨や肋骨(ろっこつ)、大腿骨(だいたいこつ)、頸骨(けいこつ)などで、灰の層から見つかった。年代測定で、縄文時代早期中葉の約8300年前のものと推定された。同大は今後、人骨を回収してDNA分析をし、性別や年齢、遺伝的な特徴などを調べる。

 この時期に埋葬された人骨の出土は、城ノ台南貝塚(千葉県)や栃原岩陰遺跡(長野県)など全国で数例しかなく、県内では初めてという。

 人骨は骨を保護する作用がある炭酸カルシウムを含む貝塚で見つかることが多く、山間部の出土例は少ない。居家以岩陰遺跡ではアルカリ性の灰が骨の分解を防いだとみられる。埋葬人骨は読み取れる情報が多く、山間部の縄文人の生活実態の解明が期待される。

 同遺跡は白砂川支流の深沢の右岸の崖にあり、土器や石器、動物の骨や植物の種子も出土した。13日までに約8300年前のものとみられる埋葬人骨が新たに3体見つかった。

 2年前に始まった発掘調査の指揮をとる谷口康浩教授(56)は「縄文時代は籠を編んだり、クリを栽培したりと現代に通じる多くの技術が確立した。この遺跡を調べることは日本人の起源を探ることに等しく、考古学、人類学双方の視点から当時の生活実態を解明したい」と話している。

最終更新:9月14日(水)6時0分

上毛新聞