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関東のアルミ厚板市場、年内は荷動き堅調

鉄鋼新聞 9/14(水) 6:00配信

 関東地区のアルミ厚板市場は安定したユーザーサイドの設備投資需要を背景に、堅調な荷動きを維持している。半導体製造装置、液晶製造装置ともに中国、韓国関連の引き合いが好調に推移。厚板加工を手掛ける問屋では8月の盆休み明け以降、足元まで残業で仕事をこなす動きも散見されており、目先も同様の水準が継続しそうだ。

 アルミ厚板はUACJ、神戸製鋼所、日本軽金属が得意としており、各社ともに昨年から足元まで堅調な生産量を持続。一部メーカーからは「厚板需要はまだまだ鈍化の兆しが見られない」(国内圧延メーカー首脳)と前向きな声が聞かれるほか、「在庫を切らさぬよう、玉の補充を急いでいる」(メーカー系流通筋)との声が上がる。
 アルミ厚板の主要需要先である半導体製造装置、液晶製造装置業界は、国内の製造装置メーカーに対して中国や韓国の半導体・液晶メーカーからの受注を拡大させている。これを受けて関東地区の問屋筋に寄せられるアルミ厚板の引き合いが堅調を維持しているかたちだ。
 7月の製半導体製造装置BBレシオ(速報値)は1・23となり8カ月連続で好不調の節目となる1・0を超えた。同様に液晶製造装置BBレシオも水準自体は漸減傾向にあるが、数値は1・18と受注が販売量を上回っている。
 都内の扱い筋は「とても良いというわけではないが、そこそこの引き合いが続いており、目先も年内は持続するのではないか」と指摘する声が多い。一方で、世界のマクロ経済を眺めると英国のEU離脱をはじめ、為替の円高推移など重苦しい材料も散見。さらに「各種製造装置の需要盛り上がりのけん引役が中国勢ということを考えると、景気減速や供給過剰によって設備投資の方向転換もありえるのではないか」(別の流通筋)と警鐘を鳴らす扱い筋もある。
 液晶関係では有機EL需要の台頭など前向きな話題もあるが、アルミ厚板需要の先行きについては今後も注視が必要となりそうだ。

最終更新:9/14(水) 6:00

鉄鋼新聞