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県内チューリップ球根出荷増 積雪少なく順調に生育

北日本新聞 9月14日(水)22時6分配信

■「ネット栽培」普及も期待

 出荷数の減少傾向が続いていた県産チューリップ球根の今年の出荷数が1760万個と、過去50年間で最少だった昨年より66万個多くなる見通しとなった。県花卉(かき)球根農業協同組合(砺波市大門)などによると、積雪が少なく球根の肥大期間が長かったことが要因とみられる。栽培面積が減る中での予想外の出荷数増を受け、関係者は省力化に効果を発揮する「ネット栽培」の普及で生産拡大が進み、今後も出荷数が伸び続けることを期待している。(砺波支社編集部・牧田恵利奈)

 今季の栽培面積は前年より3ヘクタール少ない73ヘクタールだったにもかかわらず出荷数が増えたのは、積雪が少なかったためチューリップの芽生えが早まり、球根が養分を蓄える期間が例年より長くなったのが大きな要因だ。県花卉球根農業協同組合や県広域普及指導センター(富山市吉岡)によると、今季の最深積雪5センチ以上の日数(富山)は24日間で平年より21日間少なく、芽が出たのは2月上旬ごろで例年の3月ごろより早かった。開花も例年より5~10日早くなった。

 収穫された球根のうち、円周が12センチ以上の1等級の割合が27・4%で4ポイント上がった。同組合の水越久男常務理事は「養分を蓄える条件が整い、従来なら出荷を見送っていた小さな球根が大きく育ったのではないか」と話す。

 同組合などは昨年秋から、オランダで普及する「ネット栽培」の実証試験を進めている。専用機を使って2枚のネットの間に球根を挟み込んで土をかぶせて植え込む栽培方法で、生産の省力化やコスト削減が期待される。

 県内のチューリップ球根の出荷数は、オランダ産を中心とした安価な商品が出回るようになったことを受け、1993年の6118万個をピークに減少に転じている。来年は県内で球根栽培が始まって100年目を迎える。水越常務理事は「ネット栽培の導入で生産規模縮小に歯止めをかけ、節目を契機に新たな100年に向けて生産を盛り上げたい」と語っている。

北日本新聞社

最終更新:9月14日(水)22時6分

北日本新聞