ここから本文です

[大弦小弦]政治家にとって特に重要な資質は…

沖縄タイムス 9月14日(水)7時20分配信

 政治家にとって特に重要な資質は三つある。情熱、責任感、判断力-。ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーは著書「職業としての政治」でこう述べている

▼ここでいう情熱は、仕事や問題に対する思い。その延長上にある奉仕(仕事)を、必ずやり遂げるという責任感に結びつく。そして冷静さを失わない判断力が政治家には求められるという

▼さて、この人はどうだろう。台風10号の豪雨被害を受けた岩手県を訪れた務台俊介・内閣府政務官兼復興政務官のことだ。被災現場の水たまりを随行職員におんぶされて渡ったというからあきれる

▼おんぶの理由は長靴を忘れたため。務台政務官は「ばたばたやっていて」とも釈明した。開いた口がふさがらないとはこのことだろう。職員も職員だが、現場の異様さをだれも感じなかったのか

▼先述の資質に照らし合わせてみると、被災地への思い=情熱は感じられない。被災地調査の団長としての仕事=責任感はどこに。長靴を忘れ、水たまりをおんぶで渡ることをよしとした判断力とは一体何なのか

▼備えは当然だが、そもそも、長靴を忘れたことが問題ではない。目の前の被害状況を知るには革靴だろうが、素足だろうが関係ないはずだ。資質どころか、常識さえ持ち合わせない政治家の「猛省」の言葉はもはやだれにも通用しない。(赤嶺由紀子)

最終更新:9月14日(水)7時20分

沖縄タイムス