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1年間に歩く距離が6年前より122kmも短縮!? 一戸建ての家事動線

SUUMOジャーナル 9/14(水) 7:00配信

アキュラホームが2015年に全国で手掛けた住宅のうち、100棟の間取りを調べた調査結果が公表された。調査対象は2階建てで単世帯住宅、延床面積は30坪~40坪(99.17m2~132.23m2)だ。「家事が楽になる」間取りの変化が大きかったというのだが、具体的にどういった点なのだろうか?

【今週の住活トピック】
「2016年住宅傾向調査」を公表/アキュラホーム住生活研究所

■家事動線の短縮が加速。1年間に歩く距離が6年前より122km短縮!?

家事動線とは、家事をするときに人が動く経路のこと。アキュラホーム住生活研究所では、最も行き来することが多いと言われる「キッチン⇔洗面室」の距離を調べている。

2015年の調査では、その距離は平均3.63mで、2014年(平均4.47m)より 0.84m 短く、6年前の2009年(平均5.72m)より2.09mも短くなった。比率でいえば、6年前より約36.5%短縮したことになる。

これがどうして、1年間に歩く距離が122km短くなったと言えるのか、同研究所の試算方法を説明しよう。

30 代の日本女性が1日に歩く歩数は6919歩、歩幅を70cmとすると、距離は約4843.3mになる。1日の家事時間は平均4時間33分なので、1日の約19.0%を占めると仮定して計算すると、1 日に歩く家事のための距離は計算上では約920.2mとなる。

2009年と2015年では、「キッチン⇔洗面室」の距離が約36.5%短縮しているので、1 日に歩く家事のための距離も、約335.9m短縮する。これを1年間の距離に置き換えると、約122.6km短縮したことになるというのが、その計算方法だ。

【画像1】「キッチン⇔洗面室」の距離の推移(出典:アキュラホーム住生活研究所「2016年住宅傾向調査」より転載)

「キッチン⇔洗面室」の距離が短縮する要因の一つが、動線の工夫。例えば、2カ所から洗面室に出入りできる間取りプラン(廊下とキッチンから洗面室に入れるなど)の採用率が、2009年には21%だったものが、2014年には25%に、2015年には38%に増えているという。

■洗面室の面積は拡大傾向。それによって収納が充実?

洗面室の平均面積は、2009年には4.44m2(1.34坪)だったものが、2014年には4.93m2(1.49坪)になり、2015年には5.22m2(1.58坪)にまで拡大している。6年前より17.6%も拡大したことになる。

これはいわゆる1坪サイズといわれた洗面室が大幅に減少し、洗面室の面積を広く取る間取りが増えているからだという。洗面室の面積が広くなると、洗面室に収納の場所が確保されることになり、満足度が上がるというのが背景にあるわけだ。

【画像2】洗面室の平均面積の推移(出典:アキュラホーム住生活研究所「2016年住宅傾向調査」より転載)

ほかにも、対面キッチンが相変わらず9割前後を維持して、人気が高いという結果も出ている。キッチンからダイニングが見えるので、ダイニングにいる家族や来客とコミュニケーションを取りながら炊事ができるのが対面キッチンの魅力で、最近の新築住宅ではこのタイプが多く採用されている。

さて、間取りを考える上での家事動線とは、キッチンと洗面室の移動のほかに、洗濯機置き場から物干し場の移動、玄関から買ってきた食料品を冷蔵庫に入れるまでの移動、さらに細かく言えば冷蔵庫から食材を出して、シンクで洗い、コンロで煮炊きするまでの移動など、さまざまな動線が考えらえる。

共働き家庭が増えている昨今は、妻の家事負担の軽減を考えるのはもちろんのこと、夫や子どもが家事に参加する家庭も多くなっているので、各家庭でいつ誰がどうやって家事をするのかを具体的にイメージし、家事が楽になる間取りや設備を考えるのがよいだろう。

山本久美子

最終更新:9/14(水) 7:00

SUUMOジャーナル