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全ての道は北京に通ず-習政権の中国で政策銀行の資金膨らむ

Bloomberg 9月14日(水)12時14分配信

習近平国家主席が率いる中国では、全ての道が北京に通じている。

そう見えるのは、習主席が地方政府や国有企業、あるいは軍などあらゆる面で中央の権限を強化しているためだ。経済について言えば、景気刺激のための資金で重要な鍵を今握りつつあるのがいわゆる政策銀行だ。

ブルームバーグの集計データによれば、政策銀行が今年集めた融資向け新規資本は少なくとも2兆元(約31兆円)に上っており、過去最高だった2015年の記録を塗り替えつつある。

国家開発銀行と中国輸出入銀行、中国農業発展銀行は起債と中国人民銀行(中央銀行)からの低金利融資で、今年に入り総額3兆4000億元を調達したことをデータが示している。それによると、一部の資金は債務返済に充てられるものの、少なくとも2兆元が貸し出しのための新規資本で、3行合わせた資産は21兆3000億元と英国の国内総生産(GDP)を上回る規模に膨らんでいる。

マッコーリー・セキュリティーズの中国経済担当責任者、胡偉俊氏(香港在勤)は政策銀行の資産が16年末までに銀行セクター全体の約15%に達し、3年前の8%からその割合が大きく上昇すると予想する。

さらなる動きもある。李克強首相が主宰した国務院常務会議後に発表された先週の声明で、政策銀行に投資プロジェクトへの融資支援を増やすよう促すとの方針が示された。刺激策の新たな処方であり、資金の流れをめぐる習主席の権限がさらに強まることになる。

中国共産党の資本主義についての共著もあるフレーザー・ハウイー氏(シンガポール在住)は「中国の金融イノベーションの古典的ケースだ」と指摘し、「われわれが再び目にしているのは政府が勝ち組を選んでいるという状況だ。巨額の政府資金流入が巨大な過剰能力につながり得る」と話している。

原題:Xi’s $300 Billion Stimulus Playbook Elevates Beijing’s Control(抜粋)

Yinan Zhao

最終更新:9月14日(水)12時14分

Bloomberg