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「ママ友」に片思いしている夫が許せない…「肉体関係」がなくても離婚は認められる?

弁護士ドットコム 9/14(水) 10:35配信

ママ友に片思いしている夫を許せない…。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、女性からの相談が寄せられました。

相談者は、「性格の不一致」などを理由に、夫から離婚を切り出されました。しかし、女性が独自に調べたところ、夫は子どもの友達のママに好意を寄せていることが分かりました。ストーカーまがいの行動もしているそうです。

いったんは親権や養育費など、離婚の条件がまとまりかけたのですが、夫は急に「やっぱり子どもがある程度まで大きくなるまで離婚しない」と言い出しました。

ですが、相談者は夫を許すことはできず、離婚を望んでいるようです。実際に肉体関係があるわけでもなく、夫が一方的に恋愛感情を抱いているだけでも、離婚の理由になるのでしょうか。河内良弁護士に聞きました。

● 肉体関係はなくても、夫婦関係が破綻した場合は離婚の理由になりうる

一般的に「不倫」とか「浮気」と呼ばれる行為は、法律上は「不貞な行為」と定められています(民法770条1項1号)。判例上、「不貞な行為」とは、性交渉(性交または性交類似行為)を伴うものでなければならないとされています。

つまり、今回のような肉体関係を伴わない「精神的浮気」は、「不貞な行為」にはあたりません。 ですが、「不貞な行為」がなかったとしても、「その他婚姻を継続し難い重大な事由がある」と認められる場合、裁判所に離婚を認めてもらうことができます(民法770条1項5号)。

「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、「夫婦関係が実質的にみて破綻している場合」のことです。 今回の件では、夫が妻以外の女性に恋をしたのにそれを隠して、虚偽の理由を告げ、妻に対して離婚を申し込んでいます。

加えて、夫は相手の女性に対して、「ストーカーまがい」の行為をしたというのですから、妻だけでなく、相手の女性に対しても迷惑をかけており、夫のせいで夫婦関係が実質的にみて破綻したと考えられます。

したがって、相談者様が離婚を求めて、必要な手続きを行えば、原則として、最終的には裁判所によって離婚を認めてもらうことができると思われます。 ただ、今回の一連の出来事は、裁判所に対して立証できるように、証拠を整えておく必要があるでしょう。

【取材協力弁護士】
河内 良(かわち りょう)弁護士
大学時代は新聞奨学生として過ごし、平成18年に旧司法試験に合格。平成28年3月に独立した。趣味はドライブと温泉めぐり。
事務所名:河内良法律事務所
事務所URL:http://www.kawachiryo-law.jp/index.html

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:9/14(水) 10:35

弁護士ドットコム