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企業寄付で大学が防災士養成へ

神戸新聞NEXT 9月15日(木)7時30分配信

 関西国際大学(兵庫県三木市)は9月下旬、企業から寄付を得て、災害に対する基礎知識や技能を認証する民間資格「防災士」の養成講座を開設する。大学での防災士養成講座は各地で始まっているが、NPO法人・日本防災士機構(東京)によると、企業による寄付講座は全国で初めてという。(阿部江利)


 同大は今年4月、セーフティマネジメント教育研究センターを新設。元兵庫県副知事の斎藤富雄教授(71)をセンター長に、防災や安全安心をテーマにした教育に取り組む。

 防災士制度は2003年、阪神・淡路大震災で倒壊家屋の下敷きになった人の8割が家族や住民に助け出されたことを教訓に始まった。同大は講座によって、学生らに災害多発時代を生き抜く力を備えてもらうのが狙い。

 趣旨に賛同したのは、防災スピーカーなどを手がける音響機器のTOA(神戸市中央区)▽震災がれきの処理を手がけた大栄環境(大阪府和泉市)▽塗料製造のハニー化成(神戸市長田区)▽川嶋建設(豊岡市)-の4社。寄付金は、テキスト代や資格受験料など各学生1人が資格取得に要する約6千円に充てる。企業側は大学から防災などに関する研究成果の提供を受けられるという。

 講座は、同大人間科学部の2年生以上が対象。来年1月までに全15回の講義があり、救命講習や防災訓練への参加、災害対応を学ぶ実習などを予定する。

 同大は、他学部や地元住民にも門戸を広げたい考えで、濱名篤学長(60)は「地元企業との取り組みを契機に、安全・安心な社会づくりに役立つ人材育成に一層努力したい」とする。


 防災士 日本防災士機構が実施する試験の合格者を認定する。自宅の耐震補強や家具固定の方法、土のうの使い方などの身近なノウハウから、企業の災害対応マニュアル策定まで、幅広い防災知識を学ぶ。災害時は、地域のリーダーとして避難呼び掛けや避難所運営などを担うことが期待される。今年6月末時点で全国の資格取得者は約11万2600人。

最終更新:9月15日(木)7時44分

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