ここから本文です

伊調馨「国民栄誉賞のハードル」上げちゃった!スポーツ界から悲鳴

東スポWeb 9/15(木) 5:47配信

 政府は13日、リオデジャネイロ五輪レスリング女子58キロ級で金メダルを獲得し、五輪の女子個人種目で史上初の4連覇を果たした伊調馨(32=ALSOK)に国民栄誉賞を授与することを決めた。レスリング界では2012年に受賞した吉田沙保里(33)に続いて2人目。前人未到の大記録達成とあって文句なしの受賞だが、あまりにスゴすぎる偉業にスポーツ界からは悲鳴が上がり、思わぬ“波紋”も広がっている。

 国民栄誉賞受賞決定を受け、伊調は都内のホテルで記者会見に臨んだ。紺色のジャケットの胸に花をあしらった華やかな服装で登場。集まった多くの報道陣を前に「自分自身の中で信じられない気持ちが大きい。今後、自分の人生をもっともっと考えていかないといけないな、と身が引き締まる思いです」と心境を語った。

 受賞とともに贈られる記念品について希望を聞かれると「これから世界に出て行く機会も多いと思う。日本人女性として、お着物など和装の文化を伝えたい気持ちがこの年になって出てきた。おねだりできたらいいな、と思っています」と笑顔を見せた。

 五輪初出場の2004年アテネ大会で金メダルを獲得。以降、北京、ロンドン、リオでも優勝し、女子史上初の4連覇を果たした。常に「自分のレスリングを追求する」ことにこだわり、女子のレベルを超える高い技術を身につけてきた。日本のみならず世界中のレスラーが憧れる存在だ。

 菅義偉官房長官(67)は伊調への授与理由について「人一倍の努力と厳しい修練の積み重ねにより、世界的な偉業を成し遂げ、多くの国民に深い感動と勇気、社会に明るい希望を与えた」と説明した。確かに五輪4連覇は世界的な偉業。だが、あまりのスゴさに“悲鳴”も聞こえてきた。

 日本オリンピック委員会(JOC)幹部は「五輪で4回も金メダルを取る選手なんて、今後もう簡単に出て来ませんよ…。伊調選手がすごいのですが、今後五輪選手の国民栄誉賞が取りざたされる基準が4連覇になってしまったら、選手たちもかわいそうな気がします。今回だって、体操の内村航平選手にもあげてほしいくらいです」。

 五輪金メダリストの受賞は柔道の山下泰裕氏(59)、女子マラソンの高橋尚子氏(44)、レスリングの吉田に続き4人目。吉田と伊調は五輪や世界選手権での連覇が偉業としてとらえられ、国民への好影響が評価された。国民栄誉賞は「広く国民に敬愛され、社会に希望を与えることに顕著な業績があった者について、その栄誉をたたえること」(内閣府)を目的とした賞で、成績がすべてではない。とはいえ、オリンピアンにとっては「顕著な業績」が成績にあたる。体操の内村航平(27=コナミスポーツ)もロンドン、リオで個人総合2連覇、リオでは団体でも金メダルを獲得。十分に「顕著な業績」と言えるはずだが…。伊調の4連覇で受賞のハードルが一気に上がってしまった感は否めないとあって、JOC幹部が嘆くのも無理はないのだ。

 それだけ、伊調の4連覇がまねのできない大偉業であるということ。こうなれば「ダメ押しの5連覇も」という声も上がるが、2020年東京五輪については「挑戦できるかもしれないと思うとやってみたい気持ちになる時もある。でも、ケガのこともある。まず自分がこれから何をしたいのかゆっくり考えたい」と話すにとどめた。

 一方、大逆転勝ちしたリオ五輪決勝について「悔しい内容で、できればあの選手ともう一度戦いたい」と話し、ロシアのワレリア・コブロワゾロボワとの再戦には意欲を見せた。指導者への興味も示している。どんな道に進んでも国民栄誉賞受賞で、さらにスケールアップした姿を見せそうだ。

最終更新:9/15(木) 5:56

東スポWeb

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

あなたが同僚の給料を知るべき理由
あなたの給料はいくらですか? 同僚と比べてその金額はどうでしょうか? あなたは知っておくべきだし、同僚もまたしかりだと、経営研究者のデビッド・バーカスは言います。このトークでバーカスは、給料は秘密にするものという文化的前提に疑問を投げかけ、給料を公開することがなぜ従業員、組織、社会にとって良いことなのか、説得力ある議論を展開します。 [new]