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直球130キロ台で身長171センチ G田口が快挙を達成できた理由

夕刊フジ 9月15日(木)16時56分配信

 巨人の田口麗斗投手(20)が15日の広島戦(マツダ)で先発登板する。クライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がれば激突するリーグ優勝チームが相手なだけに、敵に嫌なイメージを植え付け、勝っておきたいところだ。

 前回登板の7日の阪神戦(甲子園)では、7回1失点の好投で自身初の10勝目をあげた。生命線の縦に落ちるスライダーを武器に、粘投が光った。

 広島新庄高から2014年にドラフト3位で入団し3年目。高卒左腕は球界でも成功率が低く、巨人でのシーズン2ケタ勝利は1973年に高橋一三が23勝をあげて以来43年ぶり。ドラフト制導入以降の選手では第1号だ。

 ドラフト1位の有望株たちでさえなしえなかった快挙を、直球の大半が130キロ台で171センチと体格にも恵まれていない田口が達成できた理由は何か。

 入団時から成長を見守ってきた尾花投手コーチは「どん欲さがある。それでいて自分をよく知っている」と解説する。

 「大した球は投げていない。でも変化球が絶対に低めにいくでしょ。それは意識の問題。みんな速い球を投げること、思い切り投げることばかり考える。1球高めにいったら普通、次は低めを意識するもの。それができない投手が多い」

 確かに田口より年上でも、強い球を追い求めて制球がおろそかになり、痛打を浴びる投手は少なくない。特に若手はスピードガンと勝負したがるが、尾花コーチは「そこを求めていたら今の田口はない」と断言。愛弟子の10勝にも「ちょっとずつ成長している。1つ自信にはなると思うが、過信にならないように」とハッパをかける。

 その本人も「これからだと思う。10勝だからと浮かれるようではいけない。またゼロだと思って1つでも2つでもチームに貢献したい」。ベテラン勢をおびやかす若手の台頭が足りないチームにあって、高橋監督が掲げたチームスローガン“一新”を体現する筆頭格だ。 (笹森倫)

最終更新:9月15日(木)16時56分

夕刊フジ