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「偉人ちゃかしてる」 下田ゆるキャラに市長不快感

伊豆新聞 9月15日(木)12時45分配信

 下田商工会議所青年部が考案したご当地キャラクター「ぺるりん」が、苦境にあえいでいる。開国の礎を築いた米国のペリー提督をモチーフにしたキャラに、福井祐輔市長が「外国の偉人をちゃかしている」と不快感を示しているためだ。ぺるりんは、市から年約150万円の補助金を受けているが、本紙の取材に対し福井市長は、将来的な補助金の削減についても「検討している」と発言。青年部は商標登録を済ませ、15日には事業者向けの説明会も予定していたが、突如日程を延期するなど影響が出始めている。

【衝撃!】「ぺるりん」のビジュアル

 ぺるりんは昨年5月にデビューした。同市の姉妹都市である米国ニューポート市生まれのペンギンの妖精という設定。ペリーにちなんで命名されたほか、軍服姿で人前に出ることもある。

 補助金は配布用クリアファイルの製作やイベントへの遠征に使われてきたが、活動の大部分は部員らが手弁当でまかなってきた。今年8月末までに県内外100回ほどのイベントに出演。担当理事を務めた高橋弘樹さんが「万人受けするデザインを目指した」という狙い通り、行く先々で多くの人に囲まれる人気者となった。

 今年5月に商標登録を完了したが、6月の選挙で初当選した福井市長がぺるりんに反発。本格的な商品開発を前に、出鼻をくじかれる格好となった。商標説明会は「問題が落ち着いてからの方がいい」という判断の下、延期した。開催は未定という。

 ぺるりんは黒船祭で訪れた米兵らにも人気があったが、福井市長は「相手(下田)を気遣った社交辞令のようなもの」と一蹴する。実在の人物をモデルとしたゆるキャラには「出世大名家康くん」(浜松市)などがあるが、「家康は国内の人物だが、ペリーは外国。外の人物を勝手にこのようなキャラクターにすることは外交上失礼」と主張し、立場を崩さない。青年部はぺるりん作成前、講師を招くなどして後に問題が生じないようキャラ設定含め研究を重ねたが、今回の事態については「完全に想定外だった」(高橋さん)と肩を落とす。

 「表現の自由があるのでやるのは構わないが、市の公式行事には出ないでほしい」と一貫した姿勢の福井市長。青年部関係者からは「市と手を携えて下田を盛り上げていきたいと思い、作った。いっそ(キャラを)なくすことも考えた方がいいのかもしれない」という声も漏れ始めるなど、困惑の色が広がっている。

最終更新:9月15日(木)18時34分

伊豆新聞