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詐欺手口「おれおれ」回帰 静岡県内急増、08年以来の高水準

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月15日(木)7時52分配信

 静岡県内で振り込め詐欺の被害が後を絶たない。中でも急増しているのは子や孫をかたった「おれおれ詐欺」。詐欺グループは手口を巧妙化させてきたが、「ここ最近は古典的な手口に回帰しつつある」(捜査関係者)。県警は詐欺グループから押収した二つ以上の名簿に名前がある“要注意世帯”への戸別訪問を強化している。

 「あなたの名前や電話番号が名簿に載っている。不審な電話に気をつけて」。今月9日、静岡市駿河区の集合住宅を静岡南署の署員が訪ねた。

 名簿とは、詐欺事件の捜査で押収したリストのこと。複数の名簿に名前が掲載されていると被害に遭う可能性が高いとされる。この家の女性(71)は「警察官が来てくれると心強い。子どもと頻繁に連絡を取るように心掛けたい」と話した。

 県警によると、2015年の県内のおれおれ詐欺被害は159件だった。14年の2・2倍に増え、08年以来の高水準。今年は1~8月だけで129件に達し、15年を大幅に上回るペースで推移する。

  最近では、子や孫をかたった男が仕事の失敗や女性トラブルを理由に現金を用意させ、上司や弁護士を名乗る男が受け取りに来る手口が横行。今年発生した129件のうち約9割が受け取り型だった。背景には金融機関などの水際対策が進み、振り込みが難しくなったことがある。捜査関係者は「手口は次々に変わるが、子や孫を思う気持ちにつけ込むのが有効とみて、おれおれ詐欺に回帰している可能性がある」と分析する。

 戸別訪問は不審電話が多い平日昼間を中心に実施していて、詐欺グループの先手を打って被害を食い止める作戦だ。県警生活安全企画課は「相手はだましのプロ。自分は大丈夫だと過信せず、不審な電話があったら警察に相談してほしい」と呼び掛けている。

静岡新聞社

最終更新:9月16日(金)19時22分

@S[アットエス] by 静岡新聞