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ローソン、三菱商事が子会社化へ 非資源強化、川下へ関与拡大で収益力

SankeiBiz 9月16日(金)8時15分配信

 今年3月期の連結決算で初の最終赤字に転落した三菱商事が、巨額投資でローソンの子会社化に踏み切るのは、アジアなど海外市場開拓の成長戦略に加え、「スーパーを含めて国内の流通業界にはもう一段の成長余地がある」(三菱商事首脳)と判断したからだ。

 食品スーパー大手のライフコーポレーションの岩崎高治社長は三菱商事出身で、同社との連携も模索する方針。また三菱は、中国事業を強化するスーパー平和堂(滋賀県)や北海道・東北中心の食品スーパーのアークス、オーケーなどからも請われ、経営人材を送る。伊藤ハムと米久の経営統合で4月に発足した「伊藤ハム米久ホールディングス」、日本KFCホールディングスの社長も三菱商事出身と、食品・流通業界に三菱人脈が広がっている。

 少子高齢化で市場が縮小する中、国内の食品・流通企業では後継者不足に悩む経営者が少なくない。海外に活路を開くために、国際ネットワークを持つ大手商社との提携や人材派遣を求める企業が増えている事情も背景に、三菱商事は流通再編もにらんだゆるやかな連合への布石を打っている形で、ローソンの子会社化もその一環といえる。

 一方、資源価格低迷が業績悪化に直結したことを踏まえ、三菱商事は非資源事業を強化。2020年頃に非資源の最終利益で今年度予想に比べ1000億円上積みした3500億円を稼ぐ計画で、食品やリテール事業はその重要な一角を担う。ノルウェーのサケ養殖会社買収や東南アジア最大の農産品商社に資本参加するなどすでに強みである川上の原料調達力には磨きをかけており、川下の流通小売り企業への関与を拡大、相乗効果を高めて収益力向上を急ぐ狙いだ。(上原すみ子)

最終更新:9月16日(金)8時15分

SankeiBiz