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メンタルヘルスの新習慣 「心とからだの3分日記」活用法

ZUU online 9/15(木) 8:10配信

厚生労働省が9月9日、時間外労働に関する、いわゆる「36協定」の見直し検討会を開いたことをご存じだろうか。長時間労働の是正が目的だが、この他にも昨年末から職場でのストレスチェックが義務化されており、今年に入って社会でのメンタルヘルスへの取り組みは活性化している。

これは個人も同じで、心の健康への関心を持つ人が増えているように思う。雑誌などで「マインドフルネス」という言葉を目にすることが多くなったし、『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健共著、ダイヤモンド社)の人気もその表れだろう。

こうしたスキルや思考法を学ぶのはとても良いことだが、実は、もっと手軽にできるメンタルヘルス対策がある。それが「心とからだの3分日記」である。専用の日記帳を用意する必要もなく、既に使っている手帳や、メモ帳で十分。スマホのメモアプリでも問題ないので、すぐに始められる。

■今日からできる「3分日記」の書き方

やり方は簡単。毎日、以下の5項目を記入していくだけだ。

1つ目は体調。1日を通して体調は良かったか悪かったか。◯、△、×といった記号でランク付けして記しておくと分りやすい。

2つ目は起床について。起床時刻と睡眠時間、目覚めのスッキリ感を書く。スッキリ感も体調同様、満足度を何段階かにランク付けしておこう。また、起床時刻の横にも、予定通り起きられたら◯、遅くなったり二度寝したら△をつけておくと良い。

3つ目は食事について。朝昼晩それぞれの食欲と、嗜好を書く。元気な時を基準として、量が増減したり、「濃い味を避けた」「エナジードリンクが欲しくなった」などの変化があれば、忘れずに記しておいて欲しい。

4つ目はその日の気分について。ここもランク付けをすると共に、「集中力がいまいちだった」「イラつきやすかった」など一言添えておくと尚良いだろう。

最後は仕事について。その日の労働時間と、仕事のはかどり具合、ミスの有無を簡潔に記しておく。

毎日行うのは、たったこれだけだ。特に文章を書く必要は何ので、慣れて記入事項を覚えてしまえば、就寝前の数分で済むはずだ。

■目的はストレスサインを可視化すること

これら5項目を日記のように毎日書き残していくのは、ストレスサインを発見するためである。「心身一如」というように、心と体は密接に関係しているもの。体調の変化はストレスを感じているサインであり、気分の変化は体調にも影響を及ぼす。朝から怠かったり、イライラが止まらないなどの大きな変化があれば、、多くの人がストレスを自覚し対処を考える。だが、この段階は、実は既に赤信号。回復には時間もお金もかかってしまう。
3分日記を振り返ることで、黄色信号である小さなストレスサインに気づき、早めに対処することこそ、ストレスケアの鉄則なのだ。

■活用するために分析を 筆者の場合

そのために、2週から1カ月の間に1度、分析をしてほしい。

調子が良い時を青信号、少し調子が崩れてきた時が黄色信号、疲労や不調を自覚できた時を赤信号とし、それぞれでの「起床」「食事」「仕事」はどのような特徴があるか、傾向が出てくるはずだ。

例えに私の傾向をあげると、青信号は「寝起きすぐに頭がスッキリ」「3食しっかりと食べられる」「落ち着いて、ミスをせず仕事ができる」。これが少し疲れてくると、「起きてから10分ほどボーッとする」「甘いものが欲しくなる」「必要以上に張り切る」といったストレスサインが出る。これが黄色信号だ。さらにケアせず過ごしていると、「起きても30分以上頭が回らない」「朝食の量が減る」「夜に蕁麻疹が出る」「注意力が低下し、小さなミスが増える」といった赤信号が現れる、といった具合だ。

黄色信号は、対処が必要なタイミング。分かって以降は、この段階で睡眠時間を増やしたり、気晴らしをしたりすることで、心身のケアをすればよい。

■こんなメリットもある

さらに、睡眠時間と労働時間に着目してみよう。青から黄色に変わるときの睡眠時間と労働時間はそれぞれどれくらいだろうか。これを知っておくと、今後のストレス予測に活用できる。

仕事の繁忙期や付き合いの増える年末などは、自分でコントロールできない予定が増える上に、心身への負荷も大きくなりやすい。しかし、予めどの程度まで無理が利くか把握しておけば、数週間単位で、どこかにストレスケアの予定も組み、元気に乗り切るスケジュールを立てることが出来るだろう。

新しい思考法やスキルを身につけるには、時間もお金もかかる。覚えるのもストレスになる上に、どんな方法を用いても、ストレスを無くすることは不可能だ。だからこそ、自分のストレス傾向を知り、溜まる前の早めのケアが1番効果的なメンタルヘルス対策である。今回ご紹介した「心とからだの3分日記」には、難しい知識やスキルは不要。継続は力なりと思って、取り組んでみてはいかがだろうか。

藤田大介 DF心理相談所 代表心理カウンセラー

最終更新:9/15(木) 8:10

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