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愛妻と挑んだリオ=種目転向、変わらぬ内助―陸上・大井〔パラリンピック〕

時事通信 9月15日(木)5時16分配信

 陸上男子砲丸投げ(車いす)で大井利江(北海道・東北身体障害者陸協)は5投目に6メートル48をマークした。2投目の今季自己最高記録をさらに6センチ更新。ただ、それ以上は伸ばせず7位。少し悔しい結末だった。
 日本選手団で男子最年長の68歳。マグロ遠洋漁業に従事していた1989年、船上で漁具が首を直撃して頸椎(けいつい)を損傷。その後、円盤投げと出合い、パラリンピックが目標になった。
 12年前のアテネ大会で銀、北京大会は銅。前回ロンドンは10位だったが、いずれも円盤投げに出場してきた。しかし、リオ大会では大井の障害クラスが実施されないことになり、「最初はどうしようと思ったが、何かもったいない」。一念発起して種目を転向。砲丸投げの特訓を重ねた。
 4度目となった大舞台挑戦も、妻・須恵子さんのバックアップがあってこそだった。「リオで(該当クラスの)円盤投げが実施されないと分かって、家内は俺が引退すると思って喜んでいた」。だが、種目が変わっても練習パートナーを続け、砲丸を拾い集めてくれた。
 その愛妻は11日で75歳になった。練習の補助を頼むのは今年限りだと考えている。「家内の支えがないとここまでこられない。一番のパートナー」と改めて感謝し、「これからが大変だ」。
 一足早く、相棒が「引退」する。東京大会をどの種目で狙うかはまだ分からない。まずは練習相手を探すことが、第一歩になりそうだ。(時事)

最終更新:9月15日(木)5時19分

時事通信