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静岡空港“地方空港の成功例”のハズが… 中国路線ピークの3分の1

産経新聞 9月15日(木)7時55分配信

 ■1→14→5路線 1年9カ月で乱高下

 10月末の冬ダイヤ編成を前に、静岡空港の中国路線が激減している。今月1日から中国東方航空の杭州線が欠航。北京首都航空も7日から済南線を運休としたほか、16日には瀋陽線を運休にする。これにより、昨年9月末のピーク時に14路線だった中国路線は、今月末には5路線と3分の1にまで減少。昨夏以降、相次ぐ中国路線の就航で全国でも数少ない“地方空港の成功例”として注目された静岡空港は、わずか1年で再び苦境に立たされることになった。

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 昨年1月1日時点で上海・武漢線のみだった静岡空港の中国路線は、1月末の天津線を皮切りに、3月に寧波線、5月に武漢線、南寧線、西安線が相次いで就航。9月末までの8カ月間に14路線まで増えた。

 ところが、9月下旬に就航した合肥線が1カ月もたたないうちに運休すると、観光需要が減少する冬場を前にした10月末に上海線、武漢線、南寧線、長沙線が相次いで撤退。今年になって大連線、済南線、瀋陽線が新たに就航したものの、いずれも9月末までに運休・欠航となり、今年の新規就航路線で10月以降の継続就航が決まっている路線はない。

 中国路線が短期間に激減したのは、中国人観光客の旺盛な消費意欲を支えていた中国経済が失速したことに加え、羽田空港や中部国際空港の発着枠が増加したことが大きい。

 昨年には、爆発的に増える中国人観光客に主要空港の受け入れ態勢が追いつかず、発着枠が不足。発着枠の確保が容易で、中国人が好む富士山を眺望でき、首都圏に比較的近い静岡空港は、格好の受け皿となった。

 ところが、この1年で受け入れ態勢が整備された羽田空港や中部国際空港に、中国系航空会社が相次いで就航。あおりを受けて、静岡空港を利用する中国人向けツアーは激減し、中国路線の運休が相次ぐ結果となった。

 県空港利用促進課では、中国人観光客ばかりに頼るのではなく、日本人客に静岡空港を使ってもらう方策を模索中。同課の担当者は「中国路線を使った、日本人が利用しやすいツアー商品をつくるよう旅行会社などに働きかける。行きは静岡空港を使い、帰りは羽田空港を使うような提案も強化する」と話している。

最終更新:9月16日(金)12時41分

産経新聞