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土湯温泉のバイナリー発電 体験学習施設で誘客

福島民報 9/15(木) 10:41配信

 福島市土湯温泉町でバイナリー発電に取り組む「元気アップつちゆ」は11月末までに融雪機能付きの遊歩道などを備えた体験学習施設を設け、冬期間の視察受け入れを始める。温泉の源泉を利用した発電システムは全国から注目を集め、これまでに延べ約1万5千人が訪れた。年間を通して見学者を迎え、温泉街の一層の活性化を後押しする。 

■融雪機能付き遊歩道整備
 体験学習施設は10月に着工し、遊歩道や展望デッキ、発電の仕組みをパネルで紹介するコーナーを整える。遊歩道は全長約35メートルで、発電所南側の斜面に階段状に設置する。発電に使った温泉水を再利用して雪を溶かし、冬場でも見学者が歩けるようにする。 
 元気アップつちゆは土湯温泉町の有志が設立した株式会社。民間事業者によるバイナリー発電事業は全国でもほとんど例がなく、導入を検討している県内外の温泉関係者や発電の仕組みを学ぶ研究者らが昨年11月の稼働開始前から訪れている。このうちの約7割が土湯温泉に宿泊するか日帰り入浴を利用しているという。 
 昨年12月から3月までは雪のため公開を控えていた。年間を通じて視察を迎える環境を整え、誘客につなげようと体験学習施設を設ける。 

■エビ養殖施設年内建設 旅館で提供、釣り場も設置
 元気アップつちゆは体験学習施設と合わせ、温泉水を活用した食用オニテナガエビの養殖施設を年内に建設する。来年夏に出荷を始め、土湯温泉の旅館で提供する。温泉街の空き店舗にエビ釣り場も設け、観光客に開放する計画だ。 
 養殖施設は発電所から約400メートル離れた空き地に建てる予定で、ビニールハウスと11のいけすを造る。バイナリー発電で使った冷却水の温度を養殖に適する段階にまで上げて供給し、最大約1万2000匹を育てる。 
 オニテナガエビは東南アジアの淡水に生息する大型のエビ。生で食べられるが、焼いたり蒸したりすると、ぷりっとした食感が出て味に深みが増すという。同社はエビを使ったせんべいなどの加工品を製造し、土湯温泉の土産物として売り出す案も検討している。 

福島民報社

最終更新:9/15(木) 12:31

福島民報