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さよなら和式「3K」 学校トイレの改修急ピッチ

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月15日(木)17時20分配信

 「汚い、臭い、暗い(3K)」などと嫌う子供が多い小中学校の老朽化したトイレの洋式化を静岡県内の自治体が急ピッチで進めている。和式便器を知らない子どもも増える中、県内公立小中(校舎外を含む)の洋式化率は2016年4月時点で37%にとどまる。各市町は洋式化に目標値を定めたり、改修計画を前倒したりと懸命だ。

 8月末、新学期を迎えた沼津市立金岡小では、児童が新品の洋式便器を取り付けたトイレの掃除に励んだ。夏休み期間に25カ所を改修し、1年生用はすべて洋式にした。担任の角田真理子教諭(29)は「毎年新入生に和式便器の使い方を教えるが、なかなか上手に使えず苦労していた。これで子どもたちも安心できる」とほっとした表情を見せた。個室の間仕切りを広げたトイレもあり、児童からは「使いやすくなった」と好評だ。

 同市は2016年度から3年間かけてトイレの洋式便器の割合を全公立小中で50%以上にする計画。学校管理課の担当者は「『和式の使い方を知るため、和式を残すべき』という意見もある。洋式化を一定程度進めた上で割合を考えたい」と話す。

 静岡市では10年度からトイレリフレッシュ事業と題して老朽化トイレの洋式化に着手。「衛生的で掃除も簡単」(教育施設課の担当者)というポリ塩化ビニールの床を採用する全面改修を基本としている。市内には男女の間仕切りがついたてのみ、という校舎も残るなど改善要望が多い。市は当初の計画を2年前倒し、16年度中に間仕切りが不十分なトイレのある10校の改修を完了する方針だ。



 ■需要増…国交付金“狭き門” 学校トイレの改修

 学校トイレの改修を進める自治体は全国で急増し、国の交付金活用も“狭き門”となっている。静岡県によると、2016年度当初予算編成段階で11市町が文部科学省の交付金を希望したが、採択は2市だった。文科省は16年度、実態把握に向け全国の公立小中学校のトイレ整備状況の調査を開始した。

 児童・生徒が急増した1960~80年代築の学校施設の老朽化が顕著で、同省の調査ではトイレを含む水回りの不満が最も多い。床を水で流さない「乾式」を採用する学校も増えているという。

 同省の担当者は「災害時に避難所にもなる学校の環境改善は重要」とした上で、「洋式化について現時点で明確な基準はない。各自治体でさまざまな意見を取り入れてほしい」と話している。

静岡新聞社

最終更新:9月15日(木)17時20分

@S[アットエス] by 静岡新聞