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羽生 史上初4回転ループ挑戦「プログラムに入れられる確率に」

スポニチアネックス 9月15日(木)7時2分配信

 フィギュアスケート男子のソチ五輪金メダリスト・羽生結弦(ゆづる、21=ANA)が13日、練習拠点のカナダ・トロントで練習を公開し、ショートプログラム(SP)、フリーの両方に国際スケート連盟(ISU)公認大会で成功例のない4回転ループを組み込むことを明かした。史上初の大技を武器に、今季初戦のオータム・クラシック(29日開幕、モントリオール)で好スタートを切る。

 誰も成功したことがない大技が、羽生をさらなる高みへと押し上げる。昨季もエキシビションでアタックしてきた4回転ループに今季、ついに試合で挑戦する。「プログラムに入れられる(ジャンプ成功)確率になってきている」。4回転ループはアクセルや、金博洋(中国)が取り入れるルッツ、宇野昌磨が成功したフリップより難度は低くなるが、まだ大会での成功例はない。トレーニングでは4回転ループの出来にばらつきがあったが、SP、フリーともに冒頭に組み込む。

 昨季はNHK杯でSP106・33点、フリー216・07点、合計322・40点と世界最高得点をマーク。GPファイナルでSP110・95点、フリー219・48点、合計330・43点と更新したものの、羽生の進化は今季も止まらない。昨季までフリーはサルコー、トーループで4回転は2種類3本だったが、ループも跳ぶ今季は3種類4本に。「試合に入れるということは、跳べないと意味がない」。ジャンプの基礎点の合計は上がり、世界最高得点を塗り替えることも十分可能だ。

 今季の新プログラムも発表。SPは2季連続で「バラード第1番」を使用していたが、プリンスの「レッツ・ゴー・クレイジー」に3季ぶりにチェンジ。ピアノ曲から一転、アップテンポな曲調で新境地を開く。フリーは久石譲さんの音楽を組み合わせたピアノ曲で題名は「ホープ&レガシー」となった。

 左足リスフラン関節じん帯損傷で、オフは約2カ月の療養を強いられた。「歩くことでの衝撃が結構あったので、それを省こうとした。移動や普段の生活、治療へ行く時や食料を調達する時以外、基本は歩かなかった」。氷上練習の再開は6月とスタートが遅れたが、「ケガ明けのシーズンという気持ちはない。自分の最大限のパフォーマンスができるのはこういう構成」と高難度プログラムへ意欲十分。18年平昌五輪のプレシーズンとなる重要な今季、羽生がライバルを圧倒する。

 【4回転ジャンプの基礎点】

 ★4回転アクセル 基礎点は15点。唯一前向きに踏み切るジャンプで、最も高い難度を誇る。成功した選手はまだいない。

 ★4回転ルッツ 基礎点は13・6点。爪先をつき反対の足のエッジ外側で踏み切る。中国の金博洋が昨季、GPシリーズなどで成功。

 ★4回転フリップ 基礎点は12・3点。ルッツとは反対に、エッジの内側に体重をかけて踏み切る。昨季最終戦で宇野昌磨(中京大)が世界で初めて成功した。

 ★4回転ループ 基礎点は12・0点。両足をそろえた助走から跳ぶ直前に足がクロスし、爪先を使わず踏み切る。成功例はない。

 ★4回転サルコー 基礎点は10・5点。踏み切り直前に両足をハの字に開くのが特徴で、エッジ内側に体重をかけ反対の足を前方に振り上げる。成功例は多数。

 ★4回転トーループ 基礎点は10・3点。エッジ外側に重心をかけ反対の足の爪先を突いて跳ぶ。現在の男子上位陣のほとんどがマスターしている。

最終更新:9月15日(木)7時2分

スポニチアネックス