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豊洲計画変更 歴代3知事に未報告 都幹部、判断仰がず

産経新聞 9月15日(木)7時55分配信

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の主要施設下で、都が土壌汚染対策に実施したとしていた4・5メートルの盛り土が行われていなかった問題で、都幹部が施設下に地下空洞をつくる計画を、石原慎太郎氏や猪瀬直樹氏ら歴代3知事に報告していなかったことが14日、複数の関係者への取材で分かった。敷地全域に盛り土をすべきだとする専門家会議の提言を覆す重大な決定をしながら、組織のトップの判断を仰いでおらず、都幹部らの独断ぶりが改めて浮き彫りになった。

 都によると、土壌汚染対策に向け専門家会議が平成20年7月、敷地内の表土を約2メートル削って汚染を除去した上で、4・5メートルの盛り土を行うよう提言した。だが、都幹部は提言に反して計画を変更。同年11月、施設下に盛り土をしない整備案が浮上し、23年6月には地下空洞を設置する基本設計をまとめた。

 しかし、こうした経緯は当時の石原知事には報告されず、石原氏は13日のBSフジ番組で「だまされた。現場の人間しか分からないことだ」と述べ、「手を抜いて、していない仕事をしたことにし、予算措置をした。都の役人は腐敗している」と苦言を呈した。当時の知事周辺者も「これだけ重要な決定が行われたことを知っていれば、知事が記者会見して公表していたはずだ」と述べた。

 石原氏が24年10月に辞職した後、猪瀬氏に代わってからも都幹部は報告を行わず、25年2月に主要5施設下に地下空洞を設ける詳細設計を完了した際も、同年12月24日に一部の汚染対策工事が完了した際にも「なんら報告がなく、事実確認のしようがなかった」(関係者)という。都幹部によると、対策工事が完了し11月7日の豊洲開場を決めた舛添要一前知事にも「(地下空洞についての)報告をしていない」といい、いずれも知事が地下空洞設置の是非を判断する前提条件が伝えられていなかった。

 中央大の佐々木信夫教授(行政学)は「土壌汚染の対策グループと市場施設の建設グループが、それぞれの立場で計画を進めた『縦割り行政』の弊害だ」と指摘。「施設には地下室をつくるのが当然と考えた建設グループが、知事に報告すべき重大案件だと思い至らなかった可能性がある。グループを統括する幹部の意識が低かったのだろうが、一方で知事にも任命責任がある」と述べた。

最終更新:9月15日(木)10時13分

産経新聞

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