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<社会人野球>レギュラー目指す、保育士の23歳女子選手

毎日新聞 9月15日(木)15時50分配信

 山口県防府市の社会人野球チーム「山口防府ベースボールクラブ」に保育士をしながらレギュラーを目指す女子選手がいる。チーム唯一の女性、村田亜里紗(ありさ)さん(23)。茨城ゴールデンゴールズ(茨城県)の片岡安祐美(あゆみ)監督兼選手(29)に憧れ、「同じグラウンドに立ちたい」と夢を追いかけている。【杉山雄飛】

 「バシャバシャ、上手だね」

 防府市の保育所「キッズステーション」で水遊びをする子供に村田さんが笑顔を向けた。毎日、午前9時半に出勤。昼寝から起きた子供の世話を他の職員が始める午後3時ごろ、自宅に戻って遅い昼食をとり午後5時、数キロ離れたグラウンドに向かう。

 午後9時まで練習し、家で洗濯や自炊をすると日付が変わる。翌朝7時前には再びグラウンドに向かい、ダッシュなど基礎練習を約1時間半こなす。「休日は疲れて寝ているだけ」と笑う。

 村田さんは北九州市出身。小学5年から野球を始め、片岡さんをテレビで見て、「男子の中で大きな声を出し、輝いている。こんな人になりたい」と、とりこになった。

 中学では男子に交じり地域の硬式野球クラブに入り5番・二塁手として活躍した。全国高校女子硬式野球選手権などで優勝経験のある屈指の強豪、神村学園高(鹿児島県)に進んだが、選手層が厚くレギュラーにはなれなかった。それでも夢を諦めきれず、精華女子短大(福岡市)に進学後、福岡県嘉麻市の男子の社会人チームに入った。

 同大2年の2013年11月、ゴールデンゴールズの入団テストに臨んだが不合格。テスト後、片岡さんにキャッチボールの相手をしてもらうと、回転数の多い球に圧倒された。憧れだけが先行し、体づくりに取り組まなかった自分を反省した。

 「どうすれば男子に勝てるか」。筋肉強化に励み、15キロも上げられなかったベンチプレスで50キロを上げられるようになった。「これで無理なら野球をやめる」。けがを心配する母まき子さん(53)に伝え、翌14年11月も入団テストに挑んだ。不合格だったが、片岡さんがバットをくれた。「仕事もしていて大変かもしれないけれども、とことんやりきろう。私も頑張る」。片岡さんの言葉に「簡単には諦められない」と胸が熱くなった。

 昨年7月、全国レベルの山口防府ベースボールクラブに加入した。ポジションは片岡さんと同じ二塁手だが、まだ控え選手だ。クラブの選手で、関連組織の女子野球チームのコーチも兼任する河崎友徳(とものり)さん(39)は「女子ではずば抜けた実力。ベンチ入りもありうる」と言う。

 村田さんは8月、左足の靱帯(じんたい)を損傷する全治2カ月の大けがをした。それでも「男子の連係プレーに対応できるようになった」と手応えはある。リハビリを経て、11月に3度目の入団テストを受けるつもりだ。

 【ことば】山口防府ベースボールクラブ

 山口県防府市を本拠地とする社会人野球チーム。1992年、防府クラブとして発足し、93年の全日本クラブ野球選手権で4強入り。2013年、現チーム名に改称した。現在選手27人が所属し、元プロ野球選手の高木豊さんが総監督を務める。関連組織として女子野球チーム「山口きらら防府ベースボールクラブ」がある。

最終更新:9月16日(金)12時34分

毎日新聞

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